愛知県一宮市 真清田神社舞楽神事
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2006年4月29日愛知県一宮市の真清田神社で舞楽神事が行われました.境内の特設舞台での舞はさながら千数百年前にタイムスリップしたかのような趣でした.
この日は,
最初に楽器のみの演奏で「陪臚」.今までは写真でしか見たことがないような楽器が目の前で演奏され感激でした.
2番目は「神楽」.4人の巫女さんの舞で真清田神社のために創作された「桃豊舞」.
3番目は鉾を持った2人の武人の舞「振鉾」
4番目は「納曽利」.二匹 の龍がたわむれている様を舞にしたものといわれて,長い牙をつけた面をつけて舞われるのですが,今回は面なしで舞われました.
5番目は有名な「蘭陵王」.龍の飾りが付いた面をつけ,金色の撥を持って勇壮に舞います.
最後に楽器のみで「長慶子」が演奏され神事が終了しました.
雅楽=「越天楽」という管理人としては感動の1時間半でした
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【管弦】
陪臚(ばいろ)-雅楽の一種で平調(ひょうじょう)の代表的な曲です.林邑八楽(りんゆうはちがく)のひとつに数えられます.
林邑八楽は,聖武天皇の御代に天竺の婆羅門(ばらもん)僧正と林邑(ベトナム)の僧・仏哲(ぶってつ)等によって四天王寺の楽人に伝えられたといわれています.
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【神楽】
桃豊舞(とうほまい)-昭和47年真清田神社御鎮座2500年を記念して創られた舞楽で桃の枝を手にした4人の巫女で舞われます.
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【舞楽】
振鉾(えんぶ)-御祓いの舞とも云われ,舞楽の最初に舞われ国家安泰,雅音成就を祈ります.周の武王が天地の神々に戦勝を祈った様をかたどったのが起源といわれています.
まず鉾を持った赤袍の左方舞人が初節を.次いで緑袍の右舞人が中節をそれぞれ乱声に合わせて舞い,最後に二人が鉾を振り合わせ後節を舞います.
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【舞楽】
納曽利(なそり)-高麗楽(こまがく)に属する高麗壱越調(こまいちこつちょう)よる右方の曲で,一名「双龍舞(そうりゅうのまい)」といい二人の舞である.印度で創られた舞が中国を経て我が国に伝えられたと云われています.雌雄の龍が昇天する姿を模したといわれ,蘭陵王の番舞です.
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【舞楽】
蘭陵王(らんりょうおう)-略して単に陵王ともいう.雅楽のひとつで唐楽に属する壱越調の曲である.一人で舞う左方の走舞(わしりまい)として大変有名である.
古代中国の南北朝時代,北斉の蘭陵王長恭は,容姿が美しく戦場で威令が及ばないため,いかめしい龍の仮面をつけて周の軍と金煽城で戦ったところ大勝を博した.その勇ましい姿を舞曲にしたものであるといわれています.
右手に金色の桴(ばち)を持ち,紅の袍(ほう)に雲竜の裲襠(うちかけ)と金の帯をつけます.
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【舞楽】
長慶子(ちょうけいし)-雅楽の一種で唐楽に属する太食調(たいしきちょう)の小曲で舞楽番組の最終曲として.また,舞楽の退出音声として奏されます.源博雅の作です.
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参考資料: 「真清田神社舞楽神事」パンフレット
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