奈良県奈良市文化の日舞楽
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2006年11月3日.奈良県奈良市春日野町の春日大社で「文化の日舞楽演奏会」が行われました.
午後からは,神苑内の池の中の島に設けられた舞台で,色鮮やかな衣装に身を包んだ舞人による舞が舞われました.
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黄鐘調音取(おうしきちょうねとり)−雅楽には壱越調(いちこつちょう),平調(ひょうじょう),双調(そうじょ う),黄鐘調(おうしきちょう),盤渉調(ばんしきちょう),太食調(たいしきちょう)の六つの調があり,黄鐘調は洋楽のA音に近い黄鐘調音を基音とする調子です.
海青楽(かいせいらく)−舞はありません.仁明天皇が神泉苑に行幸されたとき,中島を一周する間に一曲作るようにという命 に従って作曲されたと云われる曲です.
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振鉾(えんぶ)−厭勝(まじない)の舞の意味で舞楽の最初に舞われる儀式的な舞です.天地の神と祖 先の霊に祈りを捧げ,舞台を清めるための舞です.乱声を奏し,左右一人ずつの舞人が常装束で鉾を持って舞います.最初に赤袍をまとった左方の舞人が舞い,次に青袍をまと った右方の舞人が舞います.
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打毬楽(たぎゅうらく)−左方唐舞,太食調.裲襠装束(りょうとうしょうぞく)に巻嬰冠を着け,右手に五 色に彩色された毬杖(ぎっちょう)と呼ばれるホッケーのスティックのような杖を持った四人の舞人で舞われます.打毬楽の曲に会わせて毬杖を振りながら,中央に置かれた球を打つ 所作をしながら舞います.最後に一臈の舞人が中央に出て球を懐に収め舞座に戻ると,四臈の舞人から順次退場します.
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白濱(ほうひん)−榮円楽とも云われる右方の舞です.蛮絵装束をまとった四人の舞人で舞われます.曲 は最初高麗笛と篳篥によって始められ,合奏になると四人の舞人が舞台に上がり舞が始まります.中程で右肩をぬぎ片肩袒となって,四人が輪を作って舞ったり,向かい合ったり, 袖を翻しながら舞う華やかな舞です.
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蘭陵王(らんりょうおう)−左方の走り舞(わしりまい).林邑(今のベトナム)の僧仏哲によって伝えられたと 言われている林邑八楽の一つです.竜頭を頭上に施した金色の面をかぶり,右手に金色の桴を持ち雲竜を表した裲襠装束をつけて舞います.
この蘭陵王の舞は古代中国の南北朝時代の斉の国王である蘭陵王長恭は非常に美形で優しく,戦場では味方の志気が上がらないため,いかめしい龍の面をつけて周の軍と戦 った所,大勝利を納めたました.その勇ましい姿を舞楽にしたものであるといわれています.
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長慶子(ちょうげいし)−雅楽の一種で唐楽に属する太食調(たいしきちょう)の小曲で舞楽の最後の曲と して奏されるもので,舞はありません.源博雅の作です.
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