愛知県半田市 愛知県半田市
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上半田地区の祭りが4月10日(土)11日(日)の2日間行われました.この祭りは文化年間(1804〜1817)以前より祭り船2艘で行われていました.その後,南組が山車に改め,しばらくは北組祭り船.南組は山車で祭りが行われていましたが,嘉永5年(1852)より南組,北組とも山車(いずれも「知多型」の山車)と祭り船で行うようになったと云われています.船は『ちんとろ船』といわれる巻藁船で,船に飾った提灯が珍灯籠の形をしていたことと,お囃子が『チントロ,チントロ,サッサァーイ』と聞こえたことからこの名がつき,この祭りを「ちんとろ祭り」と呼ぶようになったといわれています.
そして,宵祭りの10日には,このちんとろ船には「津島天王まつり」の巻藁船と同じように1年の日数を表す365個の提灯を半球状に,月数を表す12個の提灯がその上に垂直に立てられます.また,社殿の正面の鳥居の前に船を付けて小学1年生に上がる前後の男児による三番叟が奉納されます.
ここでは,4月11日の試楽祭の模様をご覧ください.


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No01:巡行中の2台の山車
No02:住吉神社に曳き入れられた山車
No03:ちんとろ船の提灯を準備
No04:宮池に浮かぶちんとろ船と金魚花火
No05:夜空を焦がすほどに次々と花火が打ち上げられます
No06:提灯で飾られた住吉神社境内の山車
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北組唐子車・住吉丸
旧車は弘化3年(1846)に建造されたが,大正11年(1922)東馬場(現在の半田市成岩東組旭車)へ譲渡.現在の山車は大正12年(1923)に新しく建造されたものです.唐子車の名は旧車の壇箱の彫刻が「唐獅子と鶏」に因んだものといわれています.
【主な彫刻】檀箱−三韓征伐宝物受け取り(彫常.大正12年)
        脇障子−神功皇后.武内宿禰(彫常.大正12年)
        蹴込−唐獅子に手まり(彫常,大正12年)
        持ち送り−角つなぎ(彫常,大正12年)
        前山蟇股−竹林七賢人(彫常,大正12年)
        太平鰭−龍神獅子
        前山懸魚−天女に龍
【幕】大幕−緋羅紗の無地  水引幕−濃緑地に白色の飛鷺の刺繍  追幕−緋羅紗に鳳凰,雲,桐の金糸刺繍

北組.住吉丸の三番叟は男三番叟で力強い舞です.烏帽子は剣先烏帽子であるが,黒地に金で縁取りされ,中には金の横線が4本入り真ん中に日の丸が描かれています
No08:「北組」と組名が入った兜金・台輪・はまかくし
No10:宮池の畔を曳かれる唐子車
No11:唐子車の追幕
No12:水引
No07 (184kb) No08 (155kb) No09 (164kb) No10 (207kb) No11 (150kb) No12 (161kb)
No13:前山.左右の脇障子は神功皇后と武内宿禰の彫刻
No14:前山唐破風・懸魚・蟇股・太平鰭・虹梁など
No15:前山の斗形
No16:壇箱
No17〜18:壇箱の部分
No13 (179kb) No14 (202kb) No15 (188kb) No16 (217kb) No17 (204kb) No18 (178kb)
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No19〜21:壇箱の部分
No22:蹴込み
No23〜24:男三番叟.お囃子に合わせて10分以上も舞を奉納します
No19 (205kb) No20 (159kb) No21 (135kb) No22 (186kb) No23 (137kb) No24 (139kb)
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北組唐子車・住吉丸
旧車は前山と脇障子以外は大正3年に常滑市瀬木に譲渡し,現在の山車は大正11年に江原留三郎が建造.福神車は壇箱の七福神に因んだものといわれています.
【主な彫刻】檀箱−七福神(立川和四郎冨昌.弘化3年)
        脇障子−崑崙坊人(立川常蔵昌敬.弘化3年)
        蹴込−格子に紗張
        持送り−力神(彫常,大正11年)
        前山蟇股−龍に雲(彫常,大正11年)
        前山懸魚−龍(彫常,大正11年)
【幕】大幕−緋羅紗の無地  水引幕−白地に松・鷹の刺繍  追幕−緋羅紗に白色の花鳥

南組.入宮丸の三番叟は女三番叟で優雅で優しい舞です.烏帽子は剣先烏帽子であるが,黒地に金で縁取りされ,真ん中には赤の縁取りで金色の丸が描かれています.
No27:福神車の追幕
No28:水引
No29:前山を横から見たところ
No30:台輪と兜金
No25 (180kb) No26 (177kb) No27 (171kb) No28 (202kb) No29 (127kb) No30 (133kb)
No31:上山の脇障子
No32:上山の高欄・斗形・蟇股など
No33:前山唐破風・・懸魚・蟇股・太平鰭・虹梁など
No34:前山斗形・蟇股・虹梁など
No35〜36:壇箱部分
No31 (162kb) No32 (168kb) No33 (155kb) No34 (190kb) No35 (171kb) No36 (196kb)
No37〜39:壇箱部分
No40:持送りの力神
No41〜42:女三番叟
No37 (169kb) No38 (148kb) No39 (217kb) No40 (139kb) No41 (138kb) No42 (129kb)
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参考資料: 知多の山車祭り
半田市誌(祭礼民俗編)
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