寺野ひよんどりの演目
.
伽藍祭の演目 登場人物.装束,持ち物,舞の内容
(1)ユイタテ 伽藍堂の前で行われる御神楽.
.

(2)順の舞(禰宜の舞)
男子一名(禰宜).袴,白の上衣.紙笠.扇子と鈴を持つ.
古式二拍子による舞.正面-右-後正面-左-正面と五方に舞う.
この「五方に舞う」のはひよんどり全体に流れている舞い方の基本です
.

(3)巫女の舞
女子三名による巫女舞.白の上衣に赤い袴.紙笠.扇子と鈴を持つ.
神楽の三拍子による舞.正面に向かって横一列に並んで右手に鈴,左に扇子を持ち五方に舞う
.
(4)順の舞 男子一名(禰宜).袴,白の上衣.紙笠.扇子と鈴を持つ.
神楽の三拍子による舞.正面-右-後正面-左-正面と五方に舞う
.
(5)萬歳楽 男子一名(禰宜).和服,袴,白の上衣.扇子を持つ
扇子を半開きにして観客の方を向き,扇子に書かれた唱え言を唱える.
.
ここからは本堂で行われます

ひよんどり
伽藍祭と本堂の祭礼をつなぐもので,伽藍祭の途中から本堂で行われ,伽藍祭が終わるまで行われる.
松明を右手に持って,堂内中央に置かれた火打ち台の周りをひよんどりの歌を歌いながらゆっくりと廻る.
.
バトリ,ご開帳,献灯 伽藍祭の萬歳楽が終わると楽頭が松明を大きく振り回しながら本堂の軒を2〜3回叩いて堂内に入り,内陣と堂内の仕切戸の上部を松明で2〜3回叩く(バトリ)
内陣の仕切戸を外し聖観音を公開する(ご開帳)
内陣でローソクに火が灯され本堂祭の準備に取りかかる(献灯)
.
.
2006年1月3日.本堂に置かれためくりで表示された演目とその主な内容です
本堂祭の演目 登場人物.装束,持ち物,舞の内容

順の舞
男子一名(禰宜).袴,白の上衣.紙笠.扇子と鈴を持つ.
古式二拍子による舞.正面-右-後正面-左-正面と五方に舞う.
.

巫女の舞
女子三名による巫女舞.白の上衣に赤い袴.紙笠.扇子と鈴を持つ.
神楽の三拍子による舞.正面に向かって横一列に並んで右手に鈴,左に扇子を持ち五方に舞う
.
3萬歳楽 男子一名(禰宜).和服,袴,白の上衣.扇子を持つ
扇子を半開きにして観客の方を向き,扇子に書かれた唱え言を唱える.
.

三ツ舞
少年三人による舞.紺の着物に袴.紙笠.扇子と鈴を持つ.
神楽の三拍子による舞.横1列になったり,3人が背中合わせになったり,開いて三角形の頂点になるように向き合ったりして舞う
.

片剣の舞ともどき
男子一名による舞.青の着物に袴.紙笠.扇子,鈴,剣一振りを持つ
もどきは男子一名による舞.青の着物を尻っ端折り.紙笠.藁鞘の木刀一振りを持つ

始めは扇と鈴を持って剣の二拍子を舞う.続いて鞘を付けたまま舞う.次に,鞘を払って剣の三拍子を舞う.
片剣の舞が終わるともどきが飛び出してきておどけたしぐさで踊る
.

6両剣の舞ともどき
男子一名による舞.青の着物に袴.紙笠.扇子,鈴,剣二振りを持つ
もどきは男子一名による舞.紺の着物を尻っ端折り.紙笠.木刀二振りを持つ

舞は片剣の舞とほぼ同じ
.

火能の舞
男子一名(禰宜).白の上着に袴.火能の面.扇子,数珠,鉾を持つ
もどき一名.紺の着物.まねきの面.紙笠.粟穂を持つ

白の法衣をまとった禰宜が正面に向かって立ち火能の面を受け取り,額上に付ける.神楽の二拍子が奏される.まねきの面を着けたもどきが現れて禰宜の後につく.禰宜は足で「大日如来」と書く.禰宜の厳粛な行為をほぐすためにもどきがふざけてからかう所作をする.
.

鉾の舞
男子一名による舞.青の着物に袴.紙笠.扇子,鈴,鉾を持つ.
鉾を持って三拍子の楽に乗って舞う
.

粟穂の舞
男子一名による舞.青の着物を尻っ端折り.紙笠.粟穂を持つ
火能の時より小振りの粟穂を持って三拍子の楽に合わせて舞う
.

10杵の舞
男子一名による舞.青の着物に袴.紙笠.立杵を持つ.
杵を持ち三拍子の楽に合わせて舞う
.

11女郎の舞
女郎一名.女郎面を付け,着物に赤の前掛け,手ぬぐいをかぶる.鈴,扇子を持つ
旦那一名.旦那面を付け,着物に縞の羽織,白の手ぬぐいをかぶる.腰には刀,扇子を持つ
道化二名.もどき面,まねき面を付け着物を尻っ端折り.手ぬぐいをかぶる.

神楽の二拍子が奏される中女郎が登場.鈴と扇子を持って舞っている間に,脇差しを逆に差した旦那が登場.女郎のそばに寄り扇子で女郎の顔をあおいでは回りをうろつく.ついで道化二人が四つんばいになって登場し,女郎の裾をめくったり,腰にじゃれついたりする.旦那がうるさそうに二人の道化を扇で叩いて追い払う.
最後に旦那が一人の道化に馬乗りになって尻を叩きながら退場
.
12翁の舞 一名(禰宜).翁面を付け,白の上衣.
もどき一名.もどき面を付け,白の上衣.

太鼓に合わせて「仏法のとまりとハこのほどを申すか…」と詞章を読む
.

13獅子の舞
(No151617181920
獅子一名.赤地の布を付けた獅子面
まねき一名.まねき面を付け,緑色の上着に裁着け袴に草鞋履き,ねじり鉢巻き.扇子,四つ折りの半紙を持つ
禰宜一名.

まず,まねきが登場し,扇子,半紙を持って獅子の囃子に乗って舞う.出入り口の笹をくぐって獅子が登場.獅子がうつ伏せになると禰宜様が刀と餅を載せたお盆をいただき,まず刀を獅子の口にくわえさせ次に餅をくわえさせる.まねきが獅子を起こし扇子であおぎながらゆっくり円を描くように廻り退場する.
.

14鬼の舞
(No21222324252627282930
太朗鬼一名.太朗鬼面を付け,赤地に白の模様の装束で,草履履き.斧(よき)を持つ
次郎鬼一名.次郎鬼面を付け,黒地に白の模様の装束で草履履き.槌を持つ
三郎鬼一名.三郎鬼面を付け,青地に白の模様の装束で草履履き.金棒を持つ>
まねき一名.まねき面を付け緑の上着に片だすき,裁着袴,ねじり鉢巻き,草履履き
まねきの助手二名.まねきと同じ.

鬼の囃子の楽に乗って,まずまねきが登場.まねきの舞が一区切りつくと笹を分けて右手後に斧を抱え込んで太朗鬼(赤鬼)が登場.斧を振り回して舞う.
次に,次郎鬼(黒鬼)と三郎鬼(青鬼)が右手後にそれぞれ槌と金棒を抱え込んで前後に組み合って登場.まねきの助手が二名登場し,三匹の鬼を補助する.三匹の鬼は離れたり,背中合わせになったり.また,飛び跳ねたり,回ったりしながらだんだん激しく舞う.
次に,まねきが松明を持って太朗鬼を中央に誘導し,松明を太朗鬼の前の床に置く.太朗鬼は斧で置かれた松明を激しく叩く.松明から火の粉が舞い,砕けた松明の火が飛び散る.
続いて,次郎鬼,三郎鬼がまねきが差し出した松明を激しく叩く.
.

15ねこざねの舞
男子一名による舞.着物に片だすき.袴,白の上衣.ねこざね面を付け,鈴,扇子,湯桶を持つ.
舞手は右手に鈴,左手に湯桶を持って古式二拍子の楽に乗って舞う.「鎮の舞」とも言われるように,静かに厳かに舞われる
.
「引佐町資料第十集」『三日堂祭禮に関する古文書』(元禄八年)による演目
1御神楽・次ニ萬歳楽 2三ツ舞 3かたつるぎ 之ニもどき 4両つるぎ 之ニもどき 5ねこざね
6しし 之ニまねき 7おに 之ニまねき 8万歳 9ひのおふ 10ほこの舞
11粟ぼの舞 12きねの舞 13女郎の舞 之ニどふけ 14おきな 之ニもどき 15松影 之ニもどき
16田農 17ろん舞 18おに 19しし 之ニまねき 20ねこざね