新野の雪祭り 次第
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神楽殿の儀 東上手,次に西上手のビンザサラ.ビンザサラは
壱重で拝三度/前向き・後向き拝三度/後向き・前向き拝三度/座替/扇根/鋸歯/鳥這い/蹴放し/鞁の口日本の宝/大雪/論舞
の順番で舞われます.
この,「神楽殿の儀」だけでも,一つの独立した郷土芸能といえるほどの内容です.
大松明起こし 「祝儀締め」
大松明の上に,競馬役・天狗役の人々が乗り,本座・新座の人たちが両方に別れて綱を引き,祝儀締めを行います.
「大松明立て」
消防団の人々が,松明を立てます.その後,競馬役の二人が船の取り付けを行います.
伽藍様の祭
(がらんさまのまつり)
茂登喜役と,役舞のもの数人が供え物を持って,本殿裏の伽藍様へ登ります.茂登喜役が扉を開け,供物を供え神楽歌を歌います.その後,茂登喜役が順の舞を舞います.この順の舞の楽の音を聞いて,本殿の扉が開けられます.
. 本殿の儀 開扉されると,「御幣奉戴式」が行われます.宮司,禰宜が大きな御幣を奉り,総代衆,東上手,舞子の順で奉戴を行います.
その後,例祭の行事が行われ市子,後立の萬歳楽が行われます.
中啓の舞 仏の舞とか扇の舞いとも云われます.両手に中啓を持ち,舞い開き三回,神とり三回,刀いなとり三回の舞が舞われます.
その後,順の舞が舞われます.
乱声
(らんじょう)
庭開きを催促するように,「ランジョウ ランジョウ」と叫びながら,庁屋の板壁を薪などで叩きます.
松明点火 えびす,大黒様と稲穂を乗せた船の舳先に,小松明を挿し,禰宜と競馬役がひもを操作して,船を大松明の頂上に向けて運びます.
庭開き 点火が行われる直前に,本座のササラ8人が団扇と笹竹を持って,大松明の近くでぐるぐる回ります.
点火されると,新座のササラ8人も,笹竹を持って飛び出してきて,本座のササラと共に「ランジョウ ランジョウ」と叫びながら,一緒にぐるぐる回ります.
幸法
(さいほう)
ここから『庭の舞い』が始まります.
幸法の面をつけ,赤い頭巾を被り,先端に五穀の入った玉を付けた藁の冠,千早,短い袴,白い脚絆,足袋,草履,手首には白い四手を巻き付けた出で立ちで,松の枝と田団扇を持って登場します.庁屋からの出入りを繰り返し,7回目には本座のササラを4人連れて,最後の9回目にはササラ8人を連れて登場します.
その間に,幸法はササラ舞いに入ったり,火祓いの行事を行ったりします.餅あぶり,冠ほめ,刀ほめ,大松明の火あおり,ホッチョウという木で作った陽物を女の人にこすりつけて,子孫繁栄を願うおまじないをします.
茂登喜
(もどき)
幸法と服装,持ち物は同じではありますが,幸法を真似て舞うのですが,蹴る足が反対だったり,どこかちぐはぐだったりします.茂登喜は7回出入りを繰り返します.最後の7回目には8人のササラを連れて出てきます.この時,太鼓たたきと笛吹は面を付けています.
競馬
(きょうまん)
白い馬形を腰に付け,手綱を曳き馬の首を左右に振りながら,本物の馬のように動き回ります.手には弓と矢を持ち,天狗役が持つ的に向けて矢を射ます.その後,二匹の馬が鼻を合わせたり,尻を会わせたりします.
. こ の ペ ー ジ の ト ッ プ に 戻 る
お牛 最も重要な神事と考えられています.冠束帯を付けた宮司が競馬と同じように,牛形を腰に付けて登場します.最初に矢を拝殿の屋根に向けて射,次に石段に向けて射ます.この矢を射るとき「近江の湖」と叫びます.
(この時ストロボが発光せず,暗い画像になってしまいました)

(おきな)
赤い布で頬かむりをし,翁面を額に付けた翁役が登場します.松明のところで,『稲村が揃うて,集まるとびかな』と繰り返して唱え,拝殿の敷居際では『かかる久しき御当社の御庭に参りて…』と翁の詞章を唱えたあと,庁屋に戻ります.
松影
(まつかげ)
翁の一種です.翁と同じように,赤い布で頬かむりをし,白い髭を生やした松影の面を額に付けて登場し,松影の詞章を唱えて庁屋に戻ります.
正直切り
(しょうじっきり)
これも翁の一種です.赤い布で頬かむりをし,白い髭を生やした翁面を額に付け,中啓を持って登場し,見物人からの問いかけに答えながら『はやいてたもれ翁どの』の言葉で庁屋に帰ります.
海道下り
(かいどうくだり)
赤い布で頬かむりをし,白い小さな冠をつけ,白い着物に空色の袴,松の枝と鈴を持ち,肩から袋を下げ,若者の面を付けた禰宜(子)と鈴,扇を手にし,棒を腰に差した親爺(親)が,都から海道を下ってきたところで,見物人と掛け合いをします.
神婆
(かんば)
「君の舞い」とも云います.
婆面をつけ,花柄模様の長い布で頬かむりをし,振り袖を着た婆が神前に出て舞います.婆が休憩していると,赤い布で頬被りをして,爺面をつけた爺が,松明を杖にして登場し,婆と抱き合います.そこへ,女面をつけ,赤い布で頬かむりをし,帯たれの振り袖を着て,鼓を持った娘が登場します.娘は『伊勢国度会郡禰宜の娘,神婆舞ったり舞ったり』と云いながら爺婆の周りを回って帰ります.子孫繁栄と五穀豊穣を願う舞です.
天狗
(てんごう)
「鬼舞い」とも云います.
赤い衣,丸ぐけの帯,赤い布で頬被りをして鬼面を付けた太郎鬼,次郎鬼,三郎鬼が,それぞれ斧,両槌,片槌を持って登場し,それぞれの持ち物を高く掲げて絡み合わせます.神前で,禰宜衆と『何者だ!』『何者とは愛宕山の大天狗…』と問答をするが,禰宜衆に言い負かされて,指をくわえて庁屋に引き上げます.この鬼の口に朝日が当たると縁起がいいと云われています.
八幡
(はちまん)
赤い布で頬かむりをし,鈴と田団扇を持ち,八幡様の面を付け登場します.すぐ後から,赤い布をまとい,頭に白い紙垂の飾りが付いた駒が付いてきます.駒を薦に伏せると,背中を餅でなでたり,呪文を唱えたりして最後に駒にまたがります.田畑を荒らす獣害を鎮める意味があるといわれています.
志津目
(しづめ)
赤い布で頬かむりをし,鈴と松の枝を持ち,しずめの面を付た,しずめ役が登場します.後から,赤い衣に背中に白い紙垂の飾りを付けた獅子が登場し,八幡様の駒と同じように薦の上に伏せた獅子に呪文をかけ,背中にまたがります.諸々の神様を鎮め,また獣害を収める意味があると云われています.
鍛冶
(かじ)
鍛冶屋の親方とその弟子がそれぞれ面を付け,給料が安いだの,働きが悪いだのとののしり合います.そこへ,仲裁人が入るのだけど,ますます話がややこしくなって,最後に神婆の娘が鼓を持って,話を収め庁屋に戻ります.
ここでの,話のやり取りは殆ど決まりがなくアドリブで進めていきます.
. 田遊び 燃え尽きた大松明の横に薦を敷き,その上に太鼓を上向きに置き,稲穂,穀物の種,餅を乗せ,宮司,禰宜,上手が田遊びの言葉を唱えます.五穀豊穣を祈る行事です.
(鍛冶と田遊びは同時進行ですので,今回は見ることが出来ませんでした,画像もありません)
. 演目とその解説ですが,今回管理人は始めて雪祭りを見に行きましたが,いろいろな行事が重なって行われたり,別の場所で行われたりで全体像が十分把握できておりません.そのため,解説が間違っていたり,不適切だったりすることが考えられます.お気づきの点がありましたらゼヒお教えいただきたいと思います.
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