藤守の田遊び_次第
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外的(外祭)
天狗
男児二人が手桶と榊の枝を持ち,外祭が行われる舞台を浄めます.その後,天狗二人が竹を持って舞台を廻って浄めます.浄めが終わると,天狗は面を外し,一人は太鼓役,一人は鼓役を務めます.
外的(外祭)
カワラケ膳
四足膳
宮司,禰宜など八人が舞台に敷いた茣蓙に着席します.そこへ,給仕人が膳を手送りで運び各人の前に並べます.
(1)カワラケ膳:いもかん,二寸さかな,黒とり,カワラケ盃に酒を給仕
(2)四足膳:せり,ふとぼし,焼き豆腐,あらめ,大根たん足切り,井桁つくりの中に里芋の芽を入れたもの,田植えめし,柳のはし
的射 舞台の前から,鳥居の下に立てられた的に向かって宮司が矢を射ます.矢を射終わると,弓納め人が弓・矢・的を持って的場の森へ走って納めに行きます.
田遊び
番外
天狗
布製の鳥兜のようなかぶり物をし,高下駄を履いた雌雄の天狗が,長さ2メートルあまりの青竹の杖を持ち,左右に分かれて舞台の周囲を激しく打ち突いて三回周り拝殿に戻ります.舞台を祓い清めるために行われます.
第1番
長刀
烏帽子をかぶり,袴をつけ襷をかけます.脚絆をつけ草履ばきです.長刀を持った前長刀,後長刀の二名が舞います.
長刀の手と云われる呪師芸で,舞台の結界作法の一つです.また,荒草を薙ぎ払って農地を開拓する意味もあります.
第2番
振取
藁で作ったショッコという円錐状の冠り物をかぶり,美濃紙を幣状に裁って蓑のようにしたものを背負います.ショッコの先端には造花をつけ,中程に面をつけます.袴をつけ襷をかけ,脚絆をつけ草履ばきです.白扇を持ち,拝殿から御獅子を迎え誘導して,和ませ慰める振りで舞います.獅子が動き出すまでの短い舞で,第3番の御獅子と連続しています.
第3番
御獅子
振取に引き続き行われます.五人立ちの獅子で,眉毛,鬚,鼻毛など,白紙を細く裁ったもので飾られています.この獅子は牛で,祭神の身代わりと考えら「オシンサン」と称えられています.御獅子は振取の動きに相対し,ゆっくりと動きます.
第4番
鍬入
お供えの牛の舌餅を柳の枝の箸に差したものを,持った二人が登場します.二人は『などようよう.鍬入れをしょうずるようは…』という詞章を唱えながら,餅を箸から抜いて後に投げます.
鍬を入れて田仕事を始めることを表すと考えられています.
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第5番
荒田
八人の青年が手をつなぎ,円陣を作って『荒田のよしとし,よし世よし,田を作らんば…』と詞章を唱えながら跳ね回ります.
荒野を開拓し,田を拓く作業を表すと考えられています.
第6番
寄塗
お供えの牛の舌餅を柳の枝の箸に差したものを,持った二人が登場します.二人は『などようよう.よせをぬろうずるようは…』という詞章を唱えながら,餅を箸から抜いて後に投げます.
田の水が漏れないよう,畦に土を塗る作業を表すと考えられています.
現在は行われていません 第7番
水口申
『あらたのよし,きたりし年の年号は…』と言う詞章を唱えます.
水の取り入れが順調であることを願うものです.
第8番
鳥追
八人の青年が手をつなぎ,円陣を作って『などようよう,皆口米をかみしめかみしめ…』と詞章を唱えながら跳ね回ります.
作物を荒らす鳥や悪害をもたらす悪霊を追い払うものです.
第9番
山田
舞台中央に田に見立てた長椅子を置きます.木製の鍬を担いだ農夫が5人登場し,長椅子を取り囲んで鍬をふるいながら『目出度きことは大井川の流れ久しき…』と順に歌います.
第10番
徳太夫
9番の歌の途中で,万燈花を飾り付けたショッコをかぶり,紙蓑を背負い,酒徳利を手にした徳太夫が登場します.山田の正面に進み『ようようよう,どっこいしょ』と唱えて,山田打ちの労をねぎらって酒を振るまいます.
現在は行われていません 第11番
麦搗
『道行く春の始めにまづ咲くは…』と言う詞章を唱えます.
麦搗の苦労を唄ったものです.
第12番
田植
烏帽子をかぶり,白装束に太刀を腰に差し,高下駄を履いた殿と頂きに榊の小枝を差したショッコをかぶり,首に振りまんがをかけた供が登場します.殿は三宝に酒を載せ,供と共に神前に向かいます.舞台には,青年多数が長さ1メートルほどの竹の御幣を持って,舞台の廻りに並びます.殿は『などようよう,牛をふみやうずるやうは…』と詞を述べます.殿の詞が終わるとショッコに飾り付けられた榊がむしり取られ,供は『目出度目出度の若松様よ…』と歌います.周りの一同は御幣を床に突き大きな声を上げて調子をとります.
幣束を床に突き立てて田植えに見立て豊年を祈願するものです.
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第13番
代草
牛の舌餅を柳の箸に刺したものを持った二人が登場し,『などようよう,代草を御かまに…』の詞と共に餅を後に投げます.
水田に生えた雑草を除草するものです.
第14番
孕早乙女
袴をはき,襷をかけ鼓を持ち,榊の小枝を頂きに差したショッコをかぶり登場します.『やあはり,きょうがりやな,…』の詞を唱え舞台の周囲を走って廻ります.舞台の片の真ん中で足踏みし,鼓をならします.
鼓は孕みを表し,子孫繁栄と農作物の豊作を願うものです.
第15番
小編木
烏帽子をかぶり,袴をつけ襷がけで草履を履いた二人が肩車に乗せられて登場します.笛太鼓に合わせてネジリ木と竹ササラをすり合わせて舞います.『あさあなんえる,とうのおんえるな,…』の詞を唱えます.
第16番
早乙女
氏子の中で5歳になった男児が,氏子入りをする儀式です.下禰宜が神前で男児を抱きかかえ,三拝します.御神酒と牛の舌餅を頂いて退場します.
これまでの神恩を感謝し,将来の幸福を祈願するものです.
第17番
高野殿
烏帽子をかぶり,臼木綿の装束に太刀を腰に差し高下駄を履き三宝を持った殿と,濁り酒を持った供が登場します.神前で『いつにもすぐれて藤守の郷…』と二人が言葉を述べます.稲がよく稔っている事を祝って濁り酒を酌み交わします.
第18番
造花をつけたショッコをかぶり,紙蓑を背負い脚絆草履ばきで,長さ六尺の樫の棒を持って,二人で雄壮活発に舞います.棒の手と呼ばれる呪術芸の一つで,舞台の結界作法の一つです.藤守の郷を守る舞です.
第19番
神子舞
榊の小枝を差したショッコをかぶり,笹の葉を束ねて箒状にしたものを持ち,笛太鼓に合わせて舞台を駆け回り,四隅で足踏みをして笹箒で舞台を祓い清めます.神の子として舞台を祓い清めるものです.
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第20番
間田楽
烏帽子をかぶり,袴をはき鼓を両手で挟んだ才取りを先頭に,田の字を模した造花で飾ったショッコをかぶり,紙蓑を背負い,柳の枝で造った箸を一本を両手で挟み持った七名が続いて舞台に登場します.稲の成長ぶりを喜び祝うものです.
第21番
猿田楽
紅白の万燈花で飾ったショッコをかぶり,紙蓑を背負います.脚絆草履履きで,先頭の者は才(先)猿といい,袴をつけ飾り花の元に猿の面をつけます.二列になったり円陣を組んだりして華々しく舞います.万燈花は桜の花を表し,桜の花の満開は,稲の豊かな稔りの予告を表しています.
第22番
宝来
小枝の付いた青竹三本を交差して三脚をつくり,その上に締め太鼓を載せます.五人がこれを取り囲み,太鼓を打ちながら『三島にいは,諸神へのおんを…』と歌います.神に宝が来ることを祈り迎える謡です.
第23番
稲刈
前の宝来に引き続き行われます.太鼓を打ちつつ『空みんれば,そらこそよけれん…』とうたいます.稲の刈り入れを祝うものです.
番外
鯛釣
釣り竿に,本物の鯛をつけ,正面神前を始め四面から鯛を釣り上げる所作をします.浜が近い藤守では豊漁も願ったものです.
第24番
長刀
最初に行われる長刀と同じで,笛太鼓に合わせて長刀を持った二人が舞います.神が元の座に帰るに当たって,舞台を祓い清めるものです.
第25番
御獅子
二番目に行われる御獅子と同じですが,振取は祭神の身代わりである獅子を慰労し,神が元の座に還り鎮まるように先導します.また,御獅子のお供え餅を扇に載せて投げ上げ,その方向により今年の豊凶を占います.
番外
天狗
一番最初の,舞台を浄める天狗と同じです.舞台を祓い清め,田遊びを終了させます.
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