坂部の冬祭り 次第
サムネイル画像をクリックすると,画像のページにジャンプします.
宿入り 「下の森」火の王社にまつりを執り行う人たちが集まり,諏訪社へと行列を作ってお練りをします.
一行が諏訪社に到着すると,神事に参加する者は拝殿に上がり,それ以外の者は前庭で「伊勢音頭」と「願人踊り」を行います.
祓式 拝殿で祓詞・修祓・祝詞など神事が行われます.
御扉 御扉のうたぐらを唱えます.
浦安の舞 本殿前で4人の巫女が,浦安の舞を舞います.
座固 現在は行われていません.
注連引き 宮人が舞堂に座って,太鼓に合わせて鈴を鳴らしながら注連引きのうたぐらを唱えます.
御供渡し 御供渡しのうたぐらを唱えます.
大庭酒 来賓,神主,禰宜,氏子総代らが拝殿で御神酒をいただき,ご飯とみそ汁で夕食をとります.
こ の ペ ー ジ の ト ッ プ へ か え り ま す
順の舞 四人の神子が,左手に扇,右手に鈴を持って横一列に並び,90度ずつ方向を変え五方に舞います.
申し上げ 宮人一同が拝殿で太鼓に合わせて,鈴を鳴らしながら申し上げのうたぐらを唱えます.
釜洗い 湯釜を清めるために行います.
釜に浜水を少し注ぎ,禰宜が三本の藁を持ち,釜の湯に一本ずつ藁を差し入れて,かき回しながら釜洗いのうたぐらを唱えます.
洗い終わった藁は火にくべ,湯釜の湯は床下に流します.
湯祓い 湯立ての御湯を清めるために行います.
釜に水を入れ湯を沸かします.釜の前で禰宜が大中臣祓を唱え,「湯じめ」をつけます.
花の舞 小中学生位の子ども四人で舞います.
この舞は本来,臨時祭でのみ大神宮の舞に代わって舞われたものであるが,昭和28年から例祭でも行われるようになりました.
八折からなる舞で,採り物を順次取り替えながら舞われ,
「ゆわぎ」「花笠」で身につけるものを祓い清めます.
「やちご」で場から邪悪を祓い清め神を降ろします.
「湯桶」〜「粉餅」で御神酒,肴,ご飯をささげて神をもてなします.
「花」で神を祝します.
「花返し」で神をお送りします.
それぞれの舞は10〜15分で,花の舞全体では2時間近くになります.

ゆわぎ−白い上衣を両手で持って舞います.
花笠−上衣を着て,右手に鈴,左手には花笠を持って舞います.
やちご−花笠をかぶり,右手には鈴,左手には扇を持って舞います.
湯桶−花笠をかぶり,右手には鈴,左手には御神酒を入れた湯桶を持って舞います.
大根−花笠をかぶり,右手には鈴,左手には中折りに包んだ大根一切れを,お盆に載せて舞います.
粉餅−花笠をかぶり,右手には鈴,左手には中折りに包んだ粉餅を,お盆に載せて舞います.
−花笠をかぶり,右手には鈴,左手には中折りに包んだ小さく刻んだ色紙とヤマユリの種をお盆に載せて舞います.途中で色紙と種を湯釜の廻りにまきます.
花返し−花笠をかぶり,右手には鈴を持って舞います.途中から大人の神子たちも,大声ではやしながら,舞に加わります.また,お酒も振る舞われます.
こ の ペ ー ジ の ト ッ プ へ か え り ま す
大神宮御湯 最初の湯立てが行われます.
−釜の前で湯タブサ2本と湯衣幣(湯木)を持った禰宜と,その両脇の鈴を持った氏子総代二人が順の舞を舞います.
湯立て−禰宜,氏子総代が釜の正面に立ち,他の神子が周りを囲み,禰宜は湯木の柄で釜のお湯をかきまわしたり,湯木を水平に献げたりしながらうたぐらを唱えます.
舞上げ−禰宜,氏子代表,神子達は神前にまいり,禰宜は湯タブサをを揺らしながらうたぐらを唱えます.
火の大神の舞 火の大神の御湯に先立ち,四折りの舞が大人の神子四人で採り物を替えながら舞われます.
ゆわぎの舞−白い上衣を両手で持って舞います.
やちごの舞−舞を舞う前に,湯釜の上にヤチゴ(紙垂のついた木の刀)4本を,十字の形に重ねて置き,右手に鈴を持ち,左手を腰に当てて「とってもとれんよのはやし」をうたいながら,釜の周りを回ります.その後,それぞれがヤチゴを取り,右手に鈴,左手にやちごを持って舞います.
つるぎの舞−右手に鈴,左手に鞘に収めたつるぎを持って舞います.
抜き身の舞−右手に鈴,左手に鞘を祓ったつるぎを持って舞います.
火の大神の御湯 湯立て−釜の前で湯タブサ2本と湯衣幣(湯木)を持った禰宜は湯木の柄で釜のお湯をかきまわしたり,湯木を水平に献げたりし,その両脇の鈴を持った氏子総代二人と火の大神の御湯のウタグラを唱えます.舞上げは火の大神様に向かって行います.
ゆわぎの舞−白い上衣を両手で持って舞います.
やちごの舞−右手に鈴,左手にやちごを持って舞います.
つるぎの舞−右手に鈴,左手に鞘に収めたつるぎを持って舞います.
抜き身の舞−右手に鈴,左手に鞘を祓ったつるぎを持って舞います.
神楽大神の舞 湯立て−釜の前で湯タブサ2本と湯衣幣(湯木)を持った禰宜は湯木の柄で釜のお湯をかきまわしたり,湯木を水平に献げたりし,その両脇の鈴を持った氏子総代二人と神楽大神の御湯のウタグラを唱えます.舞上げは神楽大神様に向かって行います.
ゆわぎの舞−白い上衣を両手で持って舞います.
やちごの舞−右手に鈴,左手にやちごを持って舞います.
つるぎの舞−右手に鈴,左手に鞘に収めたつるぎを持って舞います.
抜き身の舞−右手に鈴,左手に鞘を祓ったつるぎを持って舞います.
津島大神の舞 風邪よけの願をはたくもので,湯釜の正面に湯タブサと湯木を持った禰宜が立ち,小笹を持った神子が周りを囲み,津島神社の御湯のうたぐらを唱えます.
途中で禰宜が湯タブサを釜に入れ湯をかき回します.小笹を持った神子も順に小笹を釜に入れ湯をかき回しますが,最後の者は皆の小笹を集め湯釜に入れ湯をかき回し,湯を幣持ちにはねかけると,幣持ちと松明持ちの二人は外に走り出て,大杉の根元に幣と松明を納めます.
こ の ペ ー ジ の ト ッ プ へ か え り ま す
申し上げ(切り替え) 宮人一同が拝殿で太鼓に合わせて,鈴を鳴らしながら申し上げのうたぐらを唱えます.
湯祓い 祓い−舞堂に神子たちが座りうたぐらを唱えます.
ゆわぎの舞−白い上衣を両手で持って舞います.途中で面形迎えの一行が到着します.面形は拝殿奥に幕が下ろされ
やちごの舞−右手に鈴,左手にやちごを持って舞います.
つるぎの舞−右手に鈴,左手に鞘に収めたつるぎを持って舞います.
抜き身の舞−右手に鈴,左手に鞘を祓ったつるぎを持って舞います.
東方浅間神の湯立 湯立て−釜の前で湯タブサ2本と湯衣幣(湯木)を持った禰宜は湯木の柄で釜のお湯をかきまわしたり,湯木を水平に献げたりし,その両脇の鈴を持った氏子総代二人と東方浅間神の御湯のウタグラを唱えます.舞上げは表に向かいます.
ゆわぎの舞−白い上衣を両手で持って舞います.
やちごの舞−右手に鈴,左手にやちごを持って舞います.
つるぎの舞−右手に鈴,左手に鞘に収めたつるぎを持って舞います.
抜き身の舞−右手に鈴,左手に鞘を祓ったつるぎを持って舞います.
諏訪神社の湯立 「御内の湯」とも云われます.禰宜,氏子総代が釜の正面に立ち,禰宜は湯木の柄で釜のお湯をかきまわしたり,湯木を水平に献げたりしながらうたぐらを唱えます.舞上げは本社に向かって行われます.
たいきり面 「道開け様」とも呼ばれる鬼面の登場です.赤装束に黒足袋・草鞋履き.大きな鉞を持って登場します.
舞堂の両脇には「火見せ」が松明を持って舞っています.舞堂に降りた鬼面は鉞を振り上げ,火見せは松明を振りかざして,共に舞います.舞が高揚してくると,鬼面は火見せの持つ松明に鉞を強く打ち付けます.火が舞堂イッパイに飛び散ります.火見せが退場した後も,鬼面は舞堂でしばらく舞ってから退場します.
獅子舞 右手に鈴,左手に御幣を持った二人立ちの獅子が登場します.舞堂で五方に舞った後,舞堂の中央にしゃがみ込みます.そこへ湯タブサを持った禰宜があらわれ,「獅子の笹ばみのかけ声」を唱えながら,湯タブサで獅子をからかいます.獅子が湯タブサをくわえると退場します.
こ の ペ ー ジ の ト ッ プ へ か え り ま す
鬼神面 たいきり面と同じ赤い衣装に草鞋を履き,鬼神棒を持って登場します.舞堂で暴れていると,大黒柱の横に立っている禰宜に,扇で頭を叩かれます.この後,禰宜と鬼神面との問答になりますが,歳比べに負けた鬼神面は鬼神棒を禰宜に差し出し,白い上衣を着せられ,右手に鈴左手に扇を持って順の舞を舞います.舞終わると,上衣をぬぎ鬼神棒を返してもらって,再び舞処で舞います.
天公鬼面 鬼神面が舞堂で舞っていると,鬼神面と同じ赤装束に,撞木棒を持った天公鬼面が登場します.しばらく二人で舞った後,鬼神面は退場します.天公面が一人で暴れていると,鬼神面の時と同じように禰宜に扇で頭を叩かれ,問答をします.歳比べに負けた後,禰宜と撞木棒引きをしますが,撞木棒を禰宜に取られてしまいます.天公面は白い上衣を着せられ,鈴と御幣を持って舞います.舞終わると,上衣を脱いで撞木棒を返してもらって,再び舞処で舞います.
青公鬼面 天公鬼面が舞堂で舞っていると,天公鬼面と同じ赤装束に,六角の棒を持った青公鬼面が登場します.しばらく二人で舞った後天公鬼面は退場します.青公鬼面も白い上衣を着せられ,鈴と扇を持って舞います.上衣を脱いで,棒を返してもらうと退場します.
この青公鬼面も元は禰宜との問答があったそうですが,内容が仏に関したことであったので,明治初期の廃仏毀釈の影響で廃止されたそうです.
水の王神 「しずめ様」ともいわれ,三角形のとがった鼻に,しわが刻まれた黒っぽい面をつけた水の王神が,湯タブサと水柄杓をもって,松明に導かれて登場します.
太鼓に合わせて舞堂を廻り,釜の前に立ち,湯タブサで釜の湯を廻りにはねかけます.
松明に導かれて退場します.
火の王神 反り返った高い鼻に,黒いあごひげと太い眉の朱塗りの面をつけた火の王神が,両手を腰に当てて登場します.
松明に導かれ湯釜の周りを回ります.
こ の ペ ー ジ の ト ッ プ へ か え り ま す
翁の面 高くて大きな鼻に,浮き彫りの太い眉の白い面をつけた翁が登場します.翁は,上衣に袴姿で,扇をぶら下げた刀を腰に差し,右手に鈴左手に扇を持っています.
鼻水をかけるような仕草をしたり,足を上げ滑稽な所作をしたりします.大黒柱の前で禰宜に呼び止められ問答をします.
日月・女郎面 日月(にちがち)は歯が欠け.ドングリ眼の滑稽な表情の男面で,襷掛けの袴姿に古い上衣をつけ,「迎えたり迎えたり」のかけ声と共に登場します.舞堂で神子とふざけたり,飛び跳ねて滑稽な所作をしたります.
次に,再び「迎えたり迎えたり」の声で,白い顔の女郎面が,綿帽子に黒字の紋付き振り袖姿で,右手に鈴左手に扇を持って登場します.
日月は天の岩戸を押し開いた天手力男命,女郎は天しずめの命といわれ,この頃夜が明け太陽が昇って日が差すとめでたいと云われています.
海道下り 頬かぶりして,平服に袴姿,湯木と鈴を持った爺と.裾模様の着物に橦木棒を持ち,腰から丸めた上衣を縛った綱を引きずりながら婆が「海道下りの禰宜がまいりた」といって舞堂に登場します.湯釜を回ろうとすると,大黒柱の前に座った禰宜から,婆の綱の先を引かれて「うったたれ(直垂)がないで通れん」と引き止められます.そこで婆は禰宜から渡された上衣を持って五方を拝みます.
上衣を爺に着せ通ろうとすると,今度は禰宜から「おんえぼしがないと通れん」といわれ,禰宜から渡された先のとがった藁の冠を持って五方を拝みます.
冠を爺にかぶせ通ろうとすると,再度禰宜から「いんのこがないと通れん」といわれます.禰宜は幣束に釜のすすをつけ爺の顔に塗りつけます.
やっと釜を回って舞堂へ戻ってくると,禰宜から「このむずかしい道中をよく通ってきた.ほうびに餅をつけ」と大根をもらいます.婆は大根を持って五方を拝んで唱えごとをいいます.
大黒柱の前で,橦木棒と湯木を重ねて持ち,三人で餅に見立てた大根をつきます.
魚釣り 木製の魚を釣り糸の先に付けた釣り竿を持った者,「海道下り」で使用した藁の冠を持った者と木製の魚を持って頬被りをした者の三人の漁師が登場します.
オシロモチを砕いて粉状にしたものと,御神酒を混ぜたものを口に含み,魚を取ろうとする外の観客に吹きかけ,しばらく大騒ぎをします.
最後に床に置いた魚を,ヤチゴで料理して退場します.
面形送り 魚釣りが終わると,面形を火の王社へ返しに行きます.
こ の ペ ー ジ の ト ッ プ へ か え り ま す
八坂神の御湯立 ゆわぎの舞−白い上衣を両手で持って舞います.
やちごの舞−右手に鈴,左手にやちごを持って舞います.
つるぎの舞−右手に鈴,左手に鞘に収めたつるぎを持って舞います.
抜き身の舞−右手に鈴,左手に鞘を祓ったつるぎを持って舞います
御妻神の御湯立 湯立て−釜の前で湯タブサ2本と湯衣幣(湯木)を持った禰宜は湯木の柄で釜のお湯をかきまわしたり,湯木を水平に献げたりし,その両脇の鈴を持った氏子総代二人と御妻神の御湯のウタグラを唱えます.舞上げは表に向かいます.
ゆわぎの舞−白い上衣を両手で持って舞います.
やちごの舞−右手に鈴,左手にやちごを持って舞います.
つるぎの舞−右手に鈴,左手に鞘に収めたつるぎを持って舞います.
抜き身の舞−右手に鈴,左手に鞘を祓ったつるぎを持って舞います.
止湯 祭場にお迎えした神々を,元の場所にお送りする湯立てです.
釜の前で湯タブサと湯衣幣(湯木)を持った禰宜と,鈴を持った二人の神子が横に並んで,止め湯のうたぐらをとなえます.竹筒の水を釜の中に注ぎ,禰宜が上湯のうたぐらを唱えながら,湯木の柄で釜のお湯をかきまわします.
最後に湯タブサをかなどの火に入れて燃やしてしまいます.
火伏せ 湯釜の正面にヤチゴを置き,その上に火のついたオキを一つ載せます.
舞を舞いながら,三人の禰宜と神子がやちごのオキを1回ずつまたいで元の位置に戻ます.
これで,すべての祭事が終了します.
こ の ペ ー ジ の ト ッ プ へ か え り ま す
坂部の冬祭り_トップ   坂部の冬祭り_その1  坂部の冬祭り_その2  坂部の冬祭り_その3
坂部の冬祭り_その4  坂部の冬祭り_その5  坂部の冬祭り_その6  坂部の冬祭り_その7
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.