川合花の舞
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幼稚園年中さん3人による「花の三ツ舞」。20分程度の舞ですが,見事舞いきって大きな拍手を受けていました。
「山見鬼」大きなまさかりを振り回して舞庭狭しと舞います。大きなまさかりが頭にヒットしないようご用心!!
小学校4〜5年生4人の「ボーヅカの舞」です。小学生といっても,かなりハードな舞です。
禰宜と問答する「榊鬼」。問答に負けた鬼は舞庭を暴れまくります。
「おかめ」の舞では五平餅を持ったおかめに,顔にみそを塗られます。でも,みそを塗られると,一年間無病息災でいられるという言い伝えがあり,塗られる方も楽しそうです。
10月27〜28日,静岡県浜松市佐久間町川合の八坂神社で行われた花の舞を見に行きました。川合の花の舞はJR飯田線。下川合駅から徒歩で約15分。終了時刻が午前4時頃。ということだったので,迷わずJRを使おうと決めていました。しかし,当日は朝から雨!台風が近づいているので,どうしようか迷ったのですが,雨対策はしてあるだろう!と,出かけることにしました。
JR下川合を下車して駅前の道を少し進むと,ちょっと広い国道473号にでます。そこを右折。すぐ,左斜めの道に入り,少し行くと狭い川があります。車の場合は手前を左折。徒歩の場合は橋を渡ってすぐの細い川沿いの道を左折してもいいです。往きはその狭い方の道を入ったのですが,どこかの家の庭に入ってしまうのではないかと思うような道で,山道のように人一人歩けるような道です。神社の手前で車の道と合流!約15分。
会場は,神社の境内に青いビニールシートで雨よけが作ってあり,地元の方が忙しく準備をされていました。舞庭一方はお囃子,他の三方は鉄パイプで仕切ってあり,中央付近に竈が置かれ,天井には中央に湯蓋など,花祭りの舞庭に比べて簡素な飾り付けがしてあります。
次第は
地固めの舞
金山の二ツ舞
榊の三ツ舞
瀬戸の三ツ舞
ボーヅカの三ツ舞
八千代の三ツ舞
花の三ツ舞
子どもの鬼
金山の三ツ舞
山見鬼
榊の四ツ舞
扇の四ツ舞
花の四ツ舞
瀬戸の四ツ舞
ボーヅカの四ツ舞
八千代の四ツ舞
金山の四ツ舞
榊鬼
おかめ
湯囃子
湯上げ
です.
15時。舞庭で神事が行われ「地固めの舞」から始められます。撥を持った一人舞です。2番目の「金山の二ツ舞」の後約40分の休憩。
舞は笛と太鼓のお囃子に合わせて行われますが,どの演目でも,あの花祭りのメロディが聞かれます。
「榊の三ツ舞」から再開。「瀬戸の三ツ舞」「ボーヅカの三ツ舞」…と「花の三ツ舞」まで,子ども三人の舞が五つ。続いて子ども四人の「子どもの鬼」と子どもの舞が続きます。
20時半頃いよいよ山見鬼の登場です。まず天狗,続いて伴鬼。最後に山見鬼が登場します。一気に会場が盛り上がったところで,「榊の四ツ舞」「扇の四ツ舞」…と「八千代の四ツ舞」まで六演目。子どもの舞が続きます。
そして,「榊鬼」です。やっぱり天狗,伴鬼,そして榊鬼の順番で登場し,榊鬼は禰宜と問答をします。問答に負けた榊鬼は舞庭狭しと暴れまくります。
その後「おかめ」。みその付いた五平餅を持って,見物人の顔にみそを付けて歩きます。
続いて「湯ばやし」。湯をかけられると,その年無病息災でいられるという舞です。
最後の湯上げが終わったのが午前四時。予定より一時間遅れ。5時半頃の始発の電車に乗って帰る予定の,管理人にとっては終了時刻が遅くなることは,かえって好都合でした。
雨は,夜の9時頃にはあがり,夜半にはさすが冷え込んできました。持っていった冬用のフリースの上着を着込んで見物していました。
会場にはおでん,みたらし,ソーセージ,ビールやお酒など地元の方が準備してくださった,暖かい食べ物も用意され楽しく過ごすことができました。
ただ,昨年見物に行った東栄町の花祭りに比べて,花の舞は子どもの舞が圧倒的に多い。お行儀がよい。ように思いました。花祭りでは舞庭の中に地元の方がいっぱい入り込んで一緒に舞い,ただでさえ狭い舞庭が人であふれかえっていました。ところが,花の舞では舞庭の周りは鉄パイプで囲ってあり,わずか舞人が出入りする部分だけ開けてあり,鉄パイプで仕切られた外に角材を並べていす代わりにし,そこで見物するようにしてありました。また,湯ばやしも花祭りでは湯をかけまくります。東薗目ではスウェットスーツにシュノーケル!という人まで登場する始末。花の舞ではそこまで派手には行われませんでした。
同じ花祭り系の祭りといっても,それぞれの地域によって特色があっておもしろいと思いました。
管理人の無責任な感想によると,遠山郷の「霜月祭り」→佐久間の「花の舞」→奥三河の「花祭り」のような気がします。まだまだ,いわゆる天竜川水系流域の民族芸能を見ると,また考えが変わるかもしれません(笑)
いつも思うのですが,少子高齢化の中で,これだけの内容の祭りを守り伝えて,私たちにも見られる機会を作ってくださる地元の方の熱意と努力に感謝!です。

「川合花の舞」が行われる八坂神社はこちらMap
「山車とまつり」の川合花の舞はこちら→「川合花の舞」