勝部の火祭り
サムネイル画像をクリックすると,大きな画像が見られます.
.
滋賀県守山市の勝部神社で火祭りが行われました.開始が20時.ということなので,16時45分頃出発.途中養老サービスエリアでちょっと早いけど,ラーメンライスの食券を買いました.フードコートには,数軒の店が並んでいるのだけど,券売機で食券を買うと,自動的にそれぞれのお店に注文が入って,いすに座ってチケットに書かれた番号が呼ばれるのを待つだけ!ここまでシステム化が進んだのか!とラーメンをすすりながら感嘆しきりでした.
19時過ぎに勝部神社の近くに着いたのですが,警備の人から「駅近くに駐車場があるから,そこに止めてくれ!」ということで,守山駅前まで戻って駐車.
神社に入ったのが19時半頃.松明がすでに数本並べられていたのですが,神社の境内は見物人で一杯.正面などとても入り込めそうにありませんでした.反対側に回ったら,50センチくらいの石垣が続いていて,その上が少し空いていたので,やむなくそこから撮影することにしました.「いやいや!こんなに大勢の見物人があるとは!!1時間前でも場所取りはできないだろう!認識が甘かった!」とちょっと後悔!
20時少し過ぎ,町内を練り歩いていた3基の太鼓が次々に境内に入ってきました.
次に,残りの大松明6基を境内に担ぎ込みます.12基揃ったところで,点火!たちまち炎が数メートルの高さまで立ち上ります.松明から2〜30メートル以上も離れているのに,熱い!しかし,それも2〜3分間だけ.そだの部分はすぐ燃え尽きてしまいます.そうなると一斉にみんな石垣から降りて,火の近くで撮影する人,燃えかすを拾う人.まだ火のついた松明を境内から運び出す裸の若者達.警備の人たち.で境内はごった返します.まつりのメイン.大松明に火がつけられてからはものの10分程.あっけない火祭りです.
ここで使う松明は,長さ5〜6メートル.直径は最大約4メートル.重さ400キロにもなるそうです.神社拝殿に向かって扇状に並べられた12基の大松明に火がつけられると,さすが!壮観です.
この火祭り.今から約800年前.土御門天皇の健康がすぐれないため,占わせたところ,「近江の国栗太・野洲あたりの沼にすむ大蛇が災いをしている」ということだったので,大蛇を退治して焼いたところ,天皇の病気が快癒された.ということから,1月8日(現在は1月第2土曜日)に大蛇に見立てた12基の大松明に火をつけ,無病息災,家内安全を願うまつりとして受け継がれてきた.ということです.
また,この時切り落とした大蛇の頭は1キロほど離れた住吉神社近くに,尾は12キロほど離れた瀬田あたりまで飛んだと云われています.その住吉神社でも,同じ時に大松明に火をつけるまつりが行われ,いずれも県の無形民俗文化財になっています.

「勝部の火祭り」が行われる勝部神社はこちらMap
「山車とまつり」の勝部の火祭りはこちら→「勝部の火祭り」