聖霊会舞楽大法要 | ||||
石舞台 | 道行の八部衆 | 大太鼓です | 道行の菩薩です | 道行の獅子です |
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振鉾 | 蘇利古 | 甘州 | 菩薩 | 獅子 |
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迦陵頻 | 胡蝶 | 林歌 | 太平楽 | 貴徳 |
振鉾−舞楽の始めに必ず奏される舞です.舞台を浄め,天地の神,祖先の霊に祈りを捧げる舞です.最初左方の舞人が舞い,次に右方の舞人が舞います.その後,左右両方の舞人が一緒に舞います. 蘇利古−右方の舞です.長方形の白布に抽象的な顔をかいた蔵面という面を付け五人で舞います. 甘州−左方の舞です.甘州というのは中国の地名で,この曲を演奏しながら竹を切ると,金翅鳥の鳴き声とおそれて蛇や毒虫が寄りつかないと云われています.林歌の番舞です. 菩薩−インドから伝えられたと考えられていますが,現在は舞が失われて曲しか残っていないため,舞台を二度回るだけの舞です. 獅子−菩薩の番舞であるが,現在では菩薩と同様舞が失われているので,舞台を二度回るだけの舞です. 迦陵頻−右方の舞です.林邑八楽の一つで,「胡蝶」の番舞で童舞です.天冠に桜の枝をさし,鳥の羽を背中煮付け,銅拍子を打ちながら舞います. 胡蝶−左方の舞です.迦陵頻の番舞で童舞です.延喜六年に宇多上皇が童相撲をご覧になった時作られたと云われています.胸当てを付け,蝶の羽を背に,山吹の花を持って可憐に舞います. 林歌−右方の舞です.衣装の筒袖,袍にはネズミの刺繍がされています.甘州の番舞です. 太平楽−左方の舞です.古代中国の武将の舞と云われ,鎧,兜,肩喰,脛当,太刀,魚袋などを身につけます.曲は序・破・急の三部から成り,破では鉾をうち振り,急では太刀を抜いて舞います.急の部分で舞台の四隅の篝に火が入れられます.一時間近くもかかる長大な曲です. 貴徳−右方の舞です.面を付け,鉾を持ち勇壮に舞います.匈奴の日逐王が漢に降り、帰徳侯に封ぜられたという故事に由来する舞といわれています. |
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4月22日.大阪四天王寺で聖霊会舞楽太法要が行われました. 13時開始.ということなので,金山発8時5分の新快速に乗車.米原での乗り換えも短時間だったので11時ほんの少し前に大阪に到着しました. 地下鉄谷町線の東梅田駅から,四天王寺前夕陽ヶ丘駅で下車.11時半過ぎに六時堂前の石舞台に到着.すでに,真っ赤な曼珠沙華が4本.大太鼓が2個,テントなどが準備されていました. 六時堂の向かい側の鐘楼あたりは,日陰を求めてすでに沢山の人が待っています.亀の池の石舞台の横からですと28-135mmのレンズでは,ちょっと遠くなってしまうので,池の北側から撮影することにしました.舞台を斜めに見ることになるのですが,斜めから撮影すると,横に並んだ方が視野に入ってしまうことがあります.こんなに遠くになることがわかっていれば,もう少し望遠域の長いレンズを持ってくれば,真横から撮影できたのに!しかも,始まって撮影をしてみると,舞人が左の方に植えてある松の木の陰に入ってしまったり,右斜め後ろのライトアップ用の照明器具が入ってしまったりしました.六時堂前での舞楽は舞台の横からか鐘楼前からがいいようです. 横から撮影するには,少なくとも200mm以上は欲しいと思います. 今回は,低い踏み台を持っていったので,それとリュックザックを置いて食べ物探しに出かけたのですが,昼食になりそうなものは焼きそばしか売ってなくて,結局ペットボトルのお茶のみで過ごすことにしました. 12時半頃から,道行が始まります.楽人・衆僧など全員が六時堂の左右に分かれて入場します. 道行で目を引いたのはまず獅子です.胴幕が非常に派手です.しかも,頭がやや大型で大陸伝来!という感じを持ちました.舞楽の獅子の時,「伎楽の獅子」との解説に「やっぱり」と思いました. もう一つ.楽人の衣装は普通は,狩衣というのでしょうか,直垂というのでしょうか,なのにここでは,きらきら光る超豪華な衣装を身につけていました.しかも,右舞・左舞専用の管弦楽団(?)が編成されています. 30分ほど舞台前庭儀,両舎利入堂など,法要の儀式が行われます. 全体としては,舞楽と法要が入り交じりながら進行していきます. 舞楽で特に興味を引かれた曲を挙げておきます. まず,二番目に演奏された「蘇利古」です.これは,長方形の白い布に,抽象的な人の顔をかいた「蔵面」を付けます.蔵面は森町の十二段舞楽で演奏される「安摩」にも使われます.「山車とまつり」の「天宮神社十二段舞楽」と「小國神社十二段舞楽」をご覧ください. 次に,「菩薩」.舞は喪失しているそうですが,菩薩の面を付けて介添え人とともに舞台を回るだけの舞ですが,2月に見に行った西浦田楽の「仏の舞」を思い起こさせる舞です.舞楽と田楽能がどこかで結びついていたことがあったのでしょうか? 舞楽法要は2時間位だろうという予想に反して,終わったのが5時半頃.延々5時間にも及びました.途中法要が挟まれるとはいえ(ゴメンナサイ.逆ですね.法要の途中に舞楽が挟まれる!)腹一杯舞楽を堪能した!と言う満ち足りた気持ちになりました. それと,低い踏み台を持っていったお陰でイス代わりにすることができました.惜しむらくは,望遠域のもう少し長いレンズを持っていかなかったことでしょうか. 帰りは,当初大阪駅から高速バスを考えていたのですが,この時間にはないので,難波まで地下鉄で出て,18時30分発の近鉄特急で名古屋着21時01分で帰りました.たまには豪華に!!鶴橋の駅で弁当とビールを買って遅い昼食.やっぱり,昼食は手に入る場所で手に入れておかないといけませんね. 「聖霊会舞楽大法要」が行われる四天王寺→Map 「山車とまつり」の「聖霊会舞楽大法要」では,たくさんの画像が見られます→「聖霊会舞楽大法要」 |
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