.
嵯峨大念仏狂言
狂言堂 花盗人
旦那 盗人 .
.
.
熊坂
牛若 長範 家来 家来 家来 家来
.
通行人 通行人 通行人
.
船弁慶
義経 弁慶 知盛 水夫 .
.
2011年4月3日(日).以前から見たいと思っていた京都の大念仏狂言(清涼寺,壬生寺,えんま堂,神泉苑)のうち,今回は嵯峨大念仏狂言を見に行きました.嵯峨大念仏狂言は4月3日(日),9日(土),10日(日)の三日間いずれも13:30から清涼寺(嵯峨釈迦堂)で行われます.そのうち,4月3日の春期公演の様子です.
13:30開演なので,金山を8時33分の米原行きに乗りました.途中米原での乗り換え時間は2分.同じホームの向かい側の電車ですが,降りたらみんな一斉にダッシュ!!yoshikも一番近い電車に飛び乗って座席を何とか確保できました.京都からは,最初市バスか京都バスも考えたのですが,小1時間かかるし,JR嵯峨嵐山駅から徒歩15分.と書いてあったので,JRにしました.実際嵯峨嵐山駅から清涼路まで約10分でした.
清涼路には,11時半頃に着いてしまったので,境内でテイクアウトのお寿司を食べて狂言堂へ.まだ見物人は殆どいませんでしたが,狂言堂の前には3〜4人掛けの椅子が30脚ほど並べられていました.
狂言は高さ3メートル近い舞台で行われるため,余り前に行くとかえって見られなくなってしまいそうなので,椅子席の最後尾に脚立を立てて開演を待ちます.1時過ぎには椅子席はほぼ満席.25分頃保存会の方から挨拶がありました.
この日の演目は
1.花盗人⇒13:35〜14:15
2.熊坂⇒14:35〜15:30
3.船弁慶⇒15:54〜16:40
の3本です.休憩も入れて4時半頃終演とのことでした.(⇒の右の数字は,実演時のおよその時刻です)
帰りも来たときの逆経路を取ることにしました.京駅で待ち時間が30分くらいあったので,構内の売店で駅弁を買い,ホームのベンチで夕食.
大阪以遠から来る電車なので,座れなくて米原まで立ちっぱなし.米原の乗り換えは10分くらいあるのですが,皆さん脱兎のごとく跨線橋を渡って名古屋方面のホームへ駆けていきます.米原からは始発なので,何とか座ることができました.
米原での乗り換えは,名古屋方面から京都方面へは同じホームの向かい側なのですが,逆方向は跨線橋を渡らなければいけないのです.かなり沢山の乗客が乗り換えるのだから,乗客本意の乗り換えにしてくれればいいのに!!
京都から高速バスも考えたのですが,金山着で考えると,小1時間遅くなるのでやはり電車の方が便利です.

この嵯峨大念仏狂言は,良忍上人が始めた融通念仏が元になっていて,釈迦堂の大念仏は弘安2年(1279)頃に始められたといわれ,これに狂言が伴った時期は,はっきりとはしませんが,天文18年(1549)の裏書きがある面が保管されていることから,この頃には大念仏に狂言が伴っていたと考えられています.
内容は,宗教的背景を持っていて,台詞は一切なく,面を付けて行われます.お囃子は鉦1,締太鼓1,笛1です.
演目は,狂言仕立ての曲で行われる「ヤワラカモン」と能楽系の「カタモン」があり,ヤワラカモンとカタモンを交互に演じられます.嵯峨大念仏狂言では20の演目が伝えられていて,保存会を中心に3月の「清涼寺お松明式」,4月の「春期公演」10月の「秋期公演」,11月の「嵐山紅葉祭り」などの公演が行われ,国の選択民俗文化財,京都市の無形民俗文化財に登録されています.

清涼寺(嵯峨釈迦堂)はこちら→Map
「山車とまつり」もご覧ください→「嵯峨大念仏狂言