ケンケト祭り
.
山王神社にて
.
杉之木神社にて
.
2012年5月3日(木・祝).滋賀県蒲生郡竜王町山之上の杉之木神社でケンケト祭りが行われました.
竜王町のウェブサイトによると,午前中から,それぞれの地区の神社で神事が行われ,長刀振りが奉納され14時40分から杉之木神社で宮川の大踊り,小踊り,イナブロが奉納され,15時30分から山之上の長刀振り,イナブロ等が奉納される.
ようなので,10時頃家を出ました.JR在来線で金山→大垣→米原→近江八幡.と乗り継ぎ,近江八幡南口から近江鉄道バス「竜王ダイハツ」行きに乗って約20分.山之上で下車します.ここから杉之木神社まで約1.5キロ10分少々です.杉之木神社には13時少し前につきましたが,まだ殆ど人もいないので,いったんバス停まで戻って,近くの喫茶店で昼食にしました.
喫茶店のマスターから「祭りに見えたのですか?」「そうです」と答えたら,この地区の住民に配ると思われるパンフレットを渡してくれ「よかったら差し上げます」といわれ,ありがたく頂くことにしました.
パンフレットによると,14時から杉之木神社より手前の山王神社で長刀踊りの奉納が行われるので,まず山王神社に向かいました.
山王神社には既に地元の方々が集まっています.しばらくすると,太鼓鉦の音が聞こえてきます.
長刀踊り奉納で,最初は小学中学年と思われる男児が,色とりどりの友禅模様の上衣に,カラフルな縞模様のスカートをはき,長刀を持って順番に拝殿に向かって踊っていきます.
最後に,二人ずつ2組.長刀を高く放り上げたり,両手に持った長刀を飛び越えたり,背面で回したり妙技を披露します.その行事が終わる少し前に,yoshikは杉之木神社に向かいました.
杉之木神社では,先に到着していた宮川町の大踊り,小踊り,イナブロの奉納が行われ,最後にイナブロを抱えて境内を練った後退出します.
16時15分頃から,先ほど山王神社で長刀踊りを奉納した,山之上地区の人々が,太鼓・鉦に合わせて拝殿に向かって長刀を振りながら,進んできます.行列の最後はイナブロです.少し進んだところで見物人がロープを引っ張って倒してしまいます.この,イナブロを倒した回数で豊作を占い,また短冊は厄除けになると言い伝えられているので,倒れるとイナブロの飾りである短冊を奪いに見物人が殺到します.同時に,周りの警護の人や,長刀踊りを踊っていた子どもたちも戻ってきて,倒されたイナブロの周りを取り巻いて,見物人を遮断します.
その間に,地区の人達は,イナブロの修理,短冊の補充などをします.
修理が終わると,再びイナブロを立てて長刀踊りと共に,境内を進みます.しばらくすると,またイナブロが倒されます.何回か繰り返された後,イナブロが拝殿前に到着すると,最後は薙刀の「仕舞振り」が奉納されます.薙刀をくるくる回したり、飛び越えたり、放り投げたりと華麗な技が披露されます.
yoshikはバスの時刻もあるので,最後まで見ないで途中でご無礼してきました.

この祭りの装いは,織田信長が水口で戦った時,地元の人々がよろいを脱いだ時の格好ともいわれています.また,踊りの囃す音頭から「ケンケト踊り」といわれています.

国の選択無形民俗文化財です.


山車とまつり」もご覧ください→「杉之木神社ケンケト祭り」
杉之木神社はこちら→滋賀県蒲生郡竜王町山之上(Map)