愛知県 半田市乙川まつり その1
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 2004年3月20日(土)21日(日)この地方のトップを切って半田市の乙川で山車祭が行われました.この祭りはJR武豊線の乙川駅から北西方向約400mにある八幡社と,そこからさらに北方向約500mにある若宮社の春の祭礼です.
 この祭りは江戸時代加藤清正が名古屋城築城の際乙川から築石と荷車を献上したことから行われるようになったといわれています.また,宝暦五年(1755)に作成された八幡社に保存されている「祭礼山車絵図」によると,獅子舞,神輿,神主,庄屋,組頭と続く行列の後に4台の山車が描かれ,先頭の山車の上山には「小烏丸夢の助太刀」.2台目には「紅葉狩」.3台目には「役正角大峯様」.4台目には「富士見西行」のからくり人形が飾られていることから,もとは4台ともからくり人形が備えられていたようです.
 乙川の山車は「知多型」といわれるものですが,知多半島の他地区のものと比べて大型で追幕がありません.また,吹き流し,大鳥毛もなく代わりに御幣が上山に載せられています.この御幣の下の楫(左後方の楫)の最先端を一番楫といい八幡社への坂上げの時この一番楫を守ったものは乙川一の娘を嫁にすることが出来ると言われ,若者たちがこの一番楫を取ろうと争いあいます.
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No01〜02:八幡社への坂上げ.一番楫を取ろうと争い合うため怪我人がでることがあります
No03:八幡社に勢揃いした4輛の山車.一番左の宮本車のみからくり人形を備えています
No04:上山の後方に載せられている竹製の御幣
No05:山車の方向転換するときの後楫方
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No01 (133kb) No02 (135kb) No03 (200kb) No04 (191kb) No05 (158kb)
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浅井山宮本車
殿海道山源氏車
南山八幡車
西山神楽車
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参考文献: 「立川流の山車と彫刻」
「知多の山車祭り」
「半田市誌」
「からくり人形の宝庫」