三重県鈴鹿市長太旭町・飯野神社  長太鯨船行事
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2014年10月11日(土)〜12日(日)。三重県鈴鹿市長太旭町の飯野神社で長太鯨船行事が行われました。
ここでは、11日(土)の様子をご覧下さい。

鯨船行事は、三重県の四日市市、鈴鹿市など北勢地方の海岸に沿った地域に見られる、鯨船を模した山車が鯨を追いかけ、銛で突いて仕留める。というものです。
ここ長太の鯨船行事は、元々馬場の「天王丸」と四ッ谷の「長一丸」が、飯野神社の天王まつりの余興として、8月1日に鯨船行事を奉納していましたが、四ッ谷は明治24年に廃絶し、馬場のものも戦時中から休止していました。昭和41年に青年団が中心となって再開しようとしましたが断念。その後、平成2年に文化庁の視察を契機に保存会を結成。翌年復活させ飯野神社の天王祭とは別に、毎年10月の第2土・日に行われるようになりました。
鯨船「天王丸」は、およそ長さ5.8m、幅1.5m、高さ2.4mで北勢地方の他の鯨船に比べて小振りです。艫の部分には赤い屋形形の屋根があり、タイコタタキが座ります。その前にオドリコが前を向いて位置し、オドリコの向かい側に対面して交代のオドリコが座ります。
鯨は、およそ縦4m、幅1mで、横に動くときは二人で、立てるときは一人で操作します。
町練りでは、自治会の役員、保存会の役員、寄付等所望があった場所で突いて回ります。
突く場所に到着すると、鯨船を回転させ、次にオドリコが鯨めがけて銛を打ちます。その後、舳先を持ち上げて回転させ、舳先を下ろすと、直ぐに艫を持ち上げます。ここまでが「一本」で次の場所に移動します。
平成3年に、鈴鹿市の無形民俗文化財に指定されました。

「おまつり見てある記」もご覧下さい→長太の鯨船行事
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参考資料 北勢鯨船行事調査報告書 四日市市教育委員会