長野県木曽郡上松町島 小川若宮神社例祭 | |||||||||
2008年4月27日(日).上松町の小川若宮神社の例祭が行われました.この例祭では,小川里若連中によって,この地域のそれぞれの家を訪れ獅子舞で悪魔払いをします.その後,若宮神社の境内に神楽を担ぎ上げて獅子神楽と獅子狂言を奉納します.獅子狂言は,歌舞伎の演目の中の女形を獅子が演じるものです.この獅子狂言はいつ頃から始まったのか良くわかりませんが,江戸中期頃組織化された小川若連が神楽を受け継ぎ,途中中断したり,組織が改編されたりする中で,獅子狂言が取り入れられたようです. この日は,午前中島地域の各戸をを訪問し,午後1時過ぎから若宮神社の境内で獅子神楽と,獅子狂言三題 「梅川と忠兵衛」,「五斗大酒」,「葛の葉・子別れの段」が演じられました. 「梅川と忠兵衛」−遊女梅川と飛脚屋亀谷の養子忠兵衛の恋物語です. 「五斗大酒」−大酒のみの亭主に愛想をつかす妻の物語のようです. 「葛の葉・子別れの段」−助けられたキツネが恩返しに男のもとを訪れ,ともに暮らすうち子をもうけたが,正体を悟られそうになり,泣く泣く夫と子を残して森に帰っていくという物語です.この狂言の見所は,最後に獅子が筆をくわえて「恋しくば 尋ね来て見よ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」という和歌を障子に書き記すところです.この記された和歌は,裏返しに書かれたり,下から上に書かれたりしていて,非常に技術を要するもので,上松町の無形文化財に指定されています. 《恋し具波 尋祢来手見よ(普通字) いつミ那流(逆さ文字) 志乃多能(裏字) 森能(横文字) 宇羅ミ葛葉(普通字)》 No36の画像を拡大して比べてみてください. 小川若宮神社例祭の感想などは「おまつり見てある記」をご覧下さい→「小川若宮神社例祭」 |
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若宮神社境内での獅子舞 | |||||||||
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梅川と忠兵衛 | |||||||||
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五斗大酒 | |||||||||
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葛の葉・子別れの段 | |||||||||
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葛の葉・子別れの段 | |||||||||
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