三重県四日市市東日野町 大念仏
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2010年8月13日.三重県四日市市東日野町で大念仏が行われました.大念仏は,13日は東日野の西覚寺から西日野の顕正寺へ.15日は西日野の日野神社から西日野の西覚寺へ,お互いに練り込みます.
二日間のうち,13日の東日野から西日野への練り込みの様子をご覧ください.
道行きは,およそ先頭に町内代表二人,高張提灯一人,幟二人,太鼓かじ取り前後各二人,太鼓担ぎ手十人,鉦十五〜二十人,法螺貝一人,横笛七〜八人,撞木持ち稚児十数人,それに小学生の横笛二十数人で行列になって練り込みます.道中は太鼓も鉦も,特製の台車に乗せて移動します.
太鼓も鉦も大きなもので,
太鼓は,東日野町のは直径:1.9m,長さ:2.93m,重さ280kg.西日野町のは,直径:2.15m,長さ:3.5m,重さ:260kg
鉦は,東日野町のは直径:83cm,深さ:25cm,重さ152kg.西日野町のは,直径:87.5cm,深さ:25cm,重さ:220kg
です.
太鼓のたたき方は,寺の境内では,『寺内』という打ち方で,「左ー右 左ー右ー左 左ー右ー左 右ー左」と打ち,十字名号(「帰命尽十方無碍光如来」)を,
道行きでは,『路行』という打ち方で,「左ー右ー左 左ー右ー左 左ー右ー左」と打ち,九字名号(「南無不可思議光如来」)を表すとされています.
また,『締め打ち』という打ち方は左右の撥を同時に打つ連打ですが,はじめはゆっくりと,次第に早く打ちます.

元享元年(1321).西明寺(現在の顕正寺の前身)から,京都東福寺の虎関禅師が,仏教の修行を妨げる魔障を打ち払ってほしいと請われ,真言の密法でこれを打ち払い,西明寺の寺主・僧侶は鉦・太鼓を打ち,法螺貝を吹き,称名念仏を称えながら七日間寺の周りを練り歩いたといわれています.
その後,村人がこの虎関禅師を偲んで,また,後年には五穀豊穣をを願い,大念仏行事を行ようになったと言われています.

「お祭り見てある記」もご覧ください→「大念仏
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西覚寺境内
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道行き
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顕正寺境内
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大念仏
以外の念仏踊りは右のサムネイル画像をクリックしてご覧ください
参考資料: 四日市市史 民族資料編
四日市市史 文化財資料編
三重県の民俗芸能
郷土の文化遺産