瑠璃寺屋台獅子
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4月13日(日)下伊那郡高森町の瑠璃寺で屋台獅子がありました.
午後2時頃から.と言うことだったので,JRまたは飯田まで高速バスを使って.とも考えたのですが,あまりにも接続が悪く,結局車で出動しました.ETC割引と今日あたり中央道沿いなど桜が見頃を迎えているので,大渋滞!と思い,少し早めに出発しました.
小牧ICまで,いつもなら1時間くらいかかるのに,今日は30分ほど.中央道に入っても,確かに観光バスはけっこう走っているものの順調.ETC割引のためいったん飯田ICで降り,再度中央道に入り次の松川ICで降りて,いわゆる三州街道(県道15号)を南下.「瑠璃寺」の看板が立っているところを右折すると,瑠璃寺の幟が見えてきます.お寺があると思しきところあたり一帯が,ピンク色の山になっています!近づいてみると,サクラです.すごい!!境内の横に2カ所駐車場があります.イッパイなのでいったん通り過ぎてユーターン.サクラを見に来ている人たちなので,すぐ空くだろう!と思っている矢先に空きができたので駐車.
とりあえず,境内の様子を見に行く.それにしてもこの大きなサクラはどうだっ!こんな立派なサクラは,今まで写真でしか見たことがない!祭りが始まるまでにはまだ十分時間があるので,カメラを出して,一番駐車場に近いところのサクラから撮り始める.
17-40mmのレンズの広角端を使っても入りきらない!とにかくいろいろなアングルで切り取っていく.この大きなしだれ桜は3本あります.境内の案内板によると,「源頼朝寄進の桜」とのこと.でも,現在の桜は寄進された桜の子孫と云うことだそうです.
一通り,桜を撮って「ひょっとしたら,山にも咲いているかも知れない」と思い,外へ出てみると,ありましたありました.大きな桜が見つかりました.
瑠璃寺や野外に咲いている桜を見ただけで,もう大満足でした.
でも,この美しさ,この優雅さ,この気品…をレンズを通して切り取るには,あまりにも技術が乏しいです.

お昼近くなったので,恵那峡SAで買った「朴葉すし」を車の中で食べました.3つ入っていましたが,一つのすしに何種類かの具が載っていて,他のすしもみんな同じものでした.yoshikのイメージとしては「朴葉すし」は,一種類の具が載っているのが数種類ある.つまり,朴葉をめくると「あっ.椎茸だ」,次のをめくると「あっ,マスだ」.「このすしには何が載っているかな?」とか.朴葉をめくるたびに違う具が載っている方が楽しいのに!と思いながらもおいしく食べました.

お昼過ぎると,だんだん人出が多くなってきます.
12時半頃から客殿から,お供を連れ,竹に付けた四角い行灯を持ち,猿の面を被った小猿が日吉神社,瑠璃寺本堂を順にお参りして回ります.
午後1時から行道と稚児行列.本堂(薬師堂)で大般若経があげられます.
それが終わると,客殿で獅子舞が始まります.客殿での獅子舞はほんのちょっとであろうと思っていたyoshikは,本殿前でじっと待っていました.ところが,実はここでの舞は30分以上も行われ,「しまった」と思った時には,もう客殿の庭は見物人であふれかえっていました.
いよいよ,獅子のお出ましです.客殿で見ていた人たちがドッと山門から出てきます.
本堂前まで数百メートル.宇天皇が獅子を従えて登ってきました.眠ったしまった獅子を宇天皇が起こした頃から,昼過ぎから雲行きが怪しくなっていた空から,とうとう本格的に雨が降ってきてしまいました.雨と一緒に桜の花びらも.傘でもさしてのんびり花見をしている時ならば,風流かも知れませんが,獅子舞を演じている人たちにとっては最も避けたかったことでしょう.でも,獅子舞はそのまま続けられました.
yoshikはカメラがビショビショになりながらも,必死にシャッターを切りました.このカメラ(Canonの20D)&レン(EF17-40mm)は花祭りや佐久間の花の舞などで,釜の湯を浴びて何回もびしょぬれになっていますが,まだまだ元気で活躍してくれています.思ったより頑丈ですね.
この瑠璃寺の獅子舞は,瑠璃寺が創建された天永三年(1112年)滋賀県の日吉社から伝えられ,また,宇天皇の動きは舞楽の舞を取り入れたもので貴重な芸能であると言われています.
また,飯田市周辺に多く見られる屋台獅子は,ここ瑠璃寺から伝えられたものだそうです.獅子は,長さ10メートル,幅2メートルほどの木枠の真ん中あたりに,木の車輪を1対付け,竹の骨組みを作り(ちょうど巨大カマボコという感じです)獅子頭が付いた幌をかぶせたものです.その中に大太鼓,小太鼓,笛の囃子手,獅子頭の使い手など二十数名が入り,歩きながらお囃子を奏したり,獅子を操ったりします.

この瑠璃寺の獅子舞.始めて珍しい屋台獅子なるものが見られたし,満開のすばらしい桜が見られて大満足でした.惜しむらくは,最後の最後に雨が降ってしまったことでしょうか.
ここでも,人手不足のため,中止あるいは無期延期となっていく民俗芸能がある中,地元の方がこのすばらしい伝統を守ろうと,努力されている姿に接し感動しました.
また,アマチュアカメラマンのマナーの悪さを,瑠璃寺の公式ホームページの中のブログで指摘されています.また,地元の方のブログにも同じようなことが指摘されています.yoshikも,カメラマンの中には「祭り」を撮影の対象!としか思ってないのではないか!という場面に遭遇することがあります.
「祭り」はその地の方々が先祖から受け継いできた信仰の表れです.決して,見せるためにやっているわけではないこと.地元の方の神様や仏様に対する感謝,祈りを,私たちは見せていただいているんだ!と言う気持ちを決して忘れないようにしたいと思っています.

帰りは,飯田ICから中央道に入り,夕方帰着.行く時も飯田ICから出てもよかったかな?と思いました.

「屋台獅子」が行われる瑠璃寺はこちらMap
「山車とまつり」の「屋台獅子」はこちら「屋台獅子」