徳山神楽
1座揃い 2順の舞 3四座の舞 4神饌の舞 5三宝荒神の舞 四座の舞
6天王の舞 7火の舞 8五体龍の舞 9恵比寿大黒の舞 10八王子の舞 11宇受売・翁の舞
12八幡の舞 13太刀の舞 14湯の舞 15大弓の舞 16神送り
10月12日(日).静岡県榛原郡川根本町徳山の徳山神社で,徳山神楽が奉納されるので見に行きました.
この徳山神楽も,ネットで調べても開始時刻が今ひとつよくわからなかったので,観光協会さんにメールで問い合わせました.
それによると,
頭屋出立式  午後2時から   (神事・神楽舞)
道 行    午後2時45分〜午後3時30分(神社到着)
神 事    午後3時30分〜午後4時30分
直 会    午後4時30分〜午後5時30分
芸能開始   午後5時30分〜午後9時
ということでした.
大井川鉄道の「駿河徳山」から,歩いて10分程度の場所なのですが,帰りの電車が20時10分で終わってしまうので,車で行くことにしました.
マピオンによると,東名相良牧之原で降りて,大井川沿いに遡って200キロ弱.連休でひょっとして渋滞!も考えて3時間半〜4時間.と見て12時半頃出発.
伊勢湾岸の東海IC.刈谷SAで昼食.券売機で食券を買うと,自動的に注文ができ,食券の番号が呼ばれるのを待っていればいいのですが,自分の番号を聞き漏らさないよう緊張が強いられます!!
『何で昼飯を食べる位で,こんなに緊張して待たなければいけないんだ!!!』と,イライラしかけた時番号が呼ばれました.
SAでガソリンを入れて,出発.相良牧之原ICで降りるつもりだったのに,ナビ君が袋井ICで降りろと云うので,若干時間の余裕もあるし,袋井で降りることにしました.国1バイパスから.大井川の手前で国473へ.駿河徳山駅のすぐ南で線路を横切って狭い道を右左.ちょっと迷いながらも川根高校へ.高校の東側の道を南へ下ると,狭い川があってすぐに徳山神社がありました.16時ちょっと過ぎ到着.
拝殿では神事が行われていました.その後直会.yoshikも途中のコンビニで買ってきたいなり寿司とおにぎりで夕食.
17時半頃神楽が始まりました.最初は,神楽を演ずる方全員で神寄せの儀式.
演目は,順に
順の舞
四座の舞
神饌の舞
三宝荒神の舞
四座の舞
天王の舞
火の舞
五体龍の舞
恵比寿・大黒の舞
八王子の舞
宇受売・翁の舞
八幡の舞
太刀の舞
湯の舞
大弓の舞
で,最後は神送り
です.
すべて終了したのが21時半過ぎ.
帰りは,高速道路を使わないで,国1.豊橋で23号に入り25時ちょっと過ぎに帰り着けました.時間的には行きと殆ど同じ位です.連休中日の日曜日で大型トラックが少なかったからだと思います.
徳山神楽は,湯立てを中心とした伊勢流の神楽であり,いつ頃から徳山神社で奉納されるようになったか?の詳細は不明ですが,神楽曲を記した延宝二年(1647)の文書が残っていることから,江戸時代前期に行われていたようです.
ここ徳山神楽で興味深かったのは,いわゆる駿河神楽は北,東,南,西,正面の「五方」の取り方が,
a.舞庭の四角形の四辺とする藁科・川根型 と
b.舞庭の四角形の四角とする安倍・井川型 に分類されます.
ところが,この徳山では基本的に一人舞と,面行の舞は四角を,複数の舞人で舞われる舞は四辺を五方としていて,両方の型が混在しています.
また,小中学生女子による複数の舞が非常に多い.15の演目の内6つもあります.というより,男子成人の舞以外は,すべて女子児童生徒です.なぜ男子児童・生徒が舞わないんだろうか??という疑問を持ちました.
また,今回も一部カメラマンの行動が目に付きました.
最後の「神送り」のとき,神楽に出演した方々が舞庭の中央で,輪になって神送りの歌を歌うのですが,輪の近くまで寄って,カメラを高く差し上げて写したり,下から撮したり.舞庭の天井には注連縄が張ってあるように神聖な場所であり,祭を行う方は古い伝統をそのまま受け継いでいるところでは,家族と別の生活をして,身を浄め時には水垢離をして,神様に対して演技をします.
そういった神聖な場所にズカズカ入り込むなんてもってのほかだと思います.
久しぶりに長時間の祭見物で,疲れました.

主な舞
2番目の順の舞です.鈴と榊を持った一人舞です.場を浄める舞です.

4番の神饌の舞です.三宝を持って塩と米を舞ながら撒きます.

5番の三宝荒神の舞です.三人で鈴と,御幣,榊,紙筒と順に持ち物を買えて舞います.最後に筒を振って紙吹雪を散らします.

6番目の天王の舞です.女子小中学生4人の舞です.小さな弓と矢を持って舞います.

7番.火の舞です.これは境内で行われます.火のついた松明を両手に持って振り回します.勇壮な舞です.

9番目の恵比寿・大黒の舞です.「駿河神楽」には必ずと云っていいほど登場する,一番人気の恵比寿と大黒の舞です.この徳山では,鯛を観客に投げて,お賽銭を口につけて貰うということはあまりしません.それより,お菓子を撒くので,それを貰おうと子ども達が拝殿の中まで入り込んできて,恵比寿と大黒はもみくちゃになります.
お菓子などいつでも買える時代になっても,やっぱりお祭りでお菓子がもらえる!というのはうれしいことですね.

11番目の宇受売と翁です.この舞も,駿河神楽では人気のある舞です.
女郎と翁が登場し,二人のからみが滑稽です.
恵比寿・大黒.宇受売・翁の面はちょっとリアルな面相をしています.これも地域によっていろいろあって面白いです.

12番の八幡の舞です.四人が梅の木で作った弓を持ち,舞ながらそれぞれ五本ずつ射ます.この弓は,魔よけになるということで,射られた矢を大人も子どもも,必至になって拾います.

14番目の湯の舞です.境内の隅の方に設けられた釜の湯に,笹束と藁束を浸して,観客に湯を振りまきます.この湯を被ると,無病息災!ということで頭をたれて掛けて貰っています.yoshikも湯をかけて貰いました.

最後の神送りです.拝殿に神楽を奉納したもの全員が輪になって,神送りの歌を歌い,お呼びした神々を,元の場所にお送りします.最後に,注連縄を太刀で切断します

徳山神社はこちら→Map (地図には徳山神社の表示がありませんので,およその位置です)
「山車とまつり」の徳山神楽はこちら→「徳山神楽