大鹿歌舞伎
一谷嫩軍記 熊谷陣屋の段 鎌倉三代記 三浦別れの段
10月17日.長野県下伊那郡大鹿村鹿塩の市場神社で行われた,大鹿歌舞伎の秋の公演を拝見させていただきました.
大鹿村までは,中央高速道経由で約150キロ.約3時間と見て,12時開始なので8時に出発.でも,起きるのが若干遅れて8時半頃出発になってしまいました.
小牧ICから高速道路に入りました.まだ紅葉シーズンには早いので,渋滞もなく順調.恵那山トンネルも久しぶり.飯田の手前の「飯田山本IC」で高速を降りるようナビしてきました.おかしいな??と思いつつ飯田山本で高速を降り,151号線へ.途中から県道22号で一山越えて鹿塩の集落へ.
新鹿塩橋を渡るとすぐ,交通整理の方が駐車場への道案内をしていました.上がっていくと,広い原っぱのような場所に沢山の車が止めてあります.11時半頃で家からちょうど3時間.三脚とカメラバッグを持って市場神社に向かいます.徒歩約10分です.市場神社への上がり口あたりには,食堂やガソリンスタンドもあって,ちょっとした町になっています.
階段を上がっていく途中の左手に,歌舞伎が行われる専用の建物があります.舞台の前は小学校の運動場くらいの広さがあり,すでに人で埋まっています.「信州Live on」には約千人の観客が大鹿歌舞伎を楽しんだという記事がありました.ビニールシートやござの上では,楽しそうにお弁当を食べながら,始まるのを待っています.
もちろんござの上には余裕はありません.仕方がないので,舞台に向かって左の方の通路に,若干余裕がありそうなので三脚を立て,立ったままで恵那峡SAで買ったお弁当でお昼です.

12時少し前に裃姿の村長さんの挨拶があり,最初の芸題である「一谷嫩軍記 熊谷陣屋の段」の幕が開きました.見得を切るところでは,観客から声がかかり,おひねりが投げられます.約1時間30分.
ここで約40分の休憩があります.次の芸題は「鎌倉三代記 三浦別れの段」です.約1時間10分.幕が閉じたのが15時30分.
この後,千秋楽で出演者全員の挨拶があるのですが,狭い道にこれだけの車が駐車場から出ると,大渋滞になるだろうと,幕が下りるとすぐご無礼しました.

帰りは,松川ICから入りました.恵那近くから小牧JCあたりまで断続的な渋滞.行きは小牧ICから入ったのですが,帰りは名古屋ICから高速道路を降りました.約3時間半.渋滞の割りにはそれ程時間がかかりませんでした.

大鹿村には,230年ほど前から歌舞伎が行われていて,幕末や明治に掛けては村内に,13カ所もの歌舞伎専用の舞台があり,戦後の一時期を除いて歌舞伎が行われ,
現在は7カ所に舞台が残されていますが,下市場の大磧神社と塩河の市場神社では,回り舞台が付いた間口6間,奥行き4間の舞台です.春と秋に定期的に公演されています.

1977年に長野県の無形民俗文化財に指定,1996年には国の選択無形民俗文化財に選定され,保存会を中心にして発展.継承につとめています.

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「山車とまつり」の大鹿歌舞伎はこちら→「大鹿歌舞伎」