千本ゑんま堂大念仏狂言
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えんま庁 悪太郎
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末廣 伯母ヶ酒
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芋汁 土蜘蛛
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2010年5月4日(水).京都市上京区千本通の千本ゑんま堂引接寺で大念仏狂言が行われました.千本ゑんま堂では5月1日から4日まで大念仏狂言が行われます.1日と2日は夜の部のみで午後7時から.3日と4日は昼の部午後1時より,夜の部午後6時から公演が行われます.
yoshikは最終日の昼の部を拝観させていただきました.午後1時からで,京都駅からバスで30分程度なので,金山を9時2分発の米原行きに乗り,京都着11時15分です.
この日は「大阪ステーションビルのオープンで混み合います」という車内放送の通り,草津あたりから満員.京都駅もごった返しています.駅前で『「千本鞍馬口」へ行くにはどのバスに乗ったらいいですか?』と,係の方に伺いバス停へ.かなりの列ができています.バスは超満員.ゑんま堂の前を通り過ぎたあたりがバス停.千本ゑんま堂まで歩いて5分もかかりません.
入り口を入ると,右手の方が広場になっていてその奥に狂言堂があり,左手には本堂があります.狂言堂の舞台は1メートル30センチほどの高さがあり,200席くらいのパイプ椅子が並べられています.yoshikは左手の椅子をお借りして,京都駅で買ってきたおにぎりで昼食.
始まる間近になると,見物人で椅子は満席.椅子席の周りも立ち見でいっぱいです.yoshikのすぐ横で2〜3人連れの老婦人が立ってみえたので,その方に席を譲って,右の方で椅子席の後ろから撮影することにしました.

13時ちょっと前に,鉦と太鼓が打ち鳴らされます.ここ千本ゑんま堂の狂言は一人で鉦と太鼓を打ちます.長時間になる狂言もあるので,なかなかたいへんそうでした.また,曲と曲の間も鉦・太鼓のみ鳴らし続けられます.
保存会長さんの挨拶の後,最初の狂言が始まります.

現在伝承されているのは20曲あまりですが,この日に演じられた曲とおよその時刻は
1.えんま庁  13:00〜13:22
2.悪太郎    13:24〜13:55
3.末廣     13:58〜14:30
4.伯母ヶ酒  14:45〜15:15
5.芋汁     15:16〜15:50
6.土蜘蛛   15:55〜16:20
最後に保存会長さんの挨拶があり終了です.

帰りは来たときの逆方向でバスに乗り,京都発17時30分.電車は満員というほどではないのですが,かなり混んでいました.当然座れません.
暫くすると,後ろの方でガチャガチャという音が聞こえます.何だろうと振り返ってみると,サラリーマン風の中年の男性がノートパソコンを使っているのです.電車の中までパソコンを使わなければならないほど,無能なサラリーマンなのかも知れませんが,それにしてもうるさい!!我慢していたのですが,「うるさい!!」と叫びそうになったので,人をかき分けかき分け隣の電車に避難しました.
バスや電車の中でシャカシャカとイヤホンから音漏れさせていても平気な人など,何でこんなに他人に迷惑をかけていることに,気がつかない人が多くなったんでしょうか??何もしないでじっとしていることに,耐えられない人が増えたんでしょうかね??
今日は,米原での乗り換えは20分程度あるので,ゆっくり跨線橋を渡ることができました.

千本ゑんま堂の大念仏狂言は,京都に伝わる他の大念仏狂言(嵯峨,壬生,神泉苑)と同じように面を付けて演じられますが,大きく異なるのは,殆どの曲がせりふ付きで演じられることです.
また,内容は狂言風のちょっとコミカルなものと,能のようにシリアスなものに分けられます.
この日の圧巻は何といっても「土蜘蛛」です.土蜘蛛が投げる糸が何ともすばらしいです.

なお,5月2日には神泉苑の大念仏狂言を拝観したのですが,こちらは撮影禁止.残念ながら画像をアップすることができません.神泉苑の狂言も,嵯峨狂言と同じく仮面を付けた無言劇で,30曲ほど伝承されています.この日は「桶取」,「舟弁慶」,「花折」,「餓鬼角力」の4曲が演じられました.45分から1時間程度の曲で嵯峨やゑんま堂の狂言より一曲あたりの時間が長く,1時半頃始まって,終了したのが5時半頃でした.
地下鉄東西線「二条城前」で下車して西へ5分足らずです.

「山車とまつり」もご覧ください→「千本ゑんま堂大念仏狂言」

千本ゑんま堂引接寺はこちら→Map
神泉苑はこちら→Map