三重県四日市市 大四日市まつり
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2007年8月4日(土)・5日(日)に三重県四日市市で,第44回「大四日市まつり」が行われました.この祭りは,もともと諏訪神社の例祭で,「四日市祭」として延宝七年(1679)には行われていたといわれています.さらに,この四日市祭とは別に,昭和の初め商工会議所の主催で「商品祭り」が行われるようになりましたが,戦後「商品祭り」,「七夕祭り」,「港まつり」などを一括して「四日市港祭り」として開催し,さらに昭和39年より「大四日市まつり」として,開催されるようになりました.
この年は8月4日(土)は『おどりの日』.5日(日)は『郷土と文化財と伝統芸能の日』として行われ,そのうち,5日(日)は御諏訪御輿・水沢お諏訪おどり・四台の山車(甕破り,菅公・岩戸山・大入道)・日永つんつくおどり・大念仏・石取り・獅子舞などが行われました.
ここでは,四輛の山車をご覧ください.
なお,「水沢お諏訪踊り」,「大念仏」はこちらをクリックしてご覧ください→「大四日市まつり(まつり)」

「甕破り」−司馬温公の甕破りの逸話を元にした山車で,戦後四日市商店連合会が復元したものです.いわゆる名古屋型の山車で,愛知県東海市横須賀町の甕破りの山車を参考にしたものと云われています.からくり人形は八代目玉屋庄兵衛の作です.

「菅公」−菅公も名古屋型の山車で,戦後再建されたものです.からくりは「文字書き」で,菅原道真公の大将人形の前で額持ち人形が持つ額に,文字書き人形が文字を書くというものです.前棚の巫女人形とともに七代目,八代目玉屋庄兵衛が手がけたものです.

「岩戸山」−大狸が天宇受売命に化けていたのが,物音に驚いて元の狸の姿を現し,ふぐりをふくらませて,また天宇受売命に戻るというもので,変身する早業が見物です.戦後本町商店街が再建したものです.

「大入道」−戦前四日市には大山が4町内,小山14町内,鯨船3町内と,多くの山車が残されていたのですが,この大入道と鯨船を除いて,すべてが戦災で失われてしまいました.
この大入道は,名古屋の人形師竹田寿三郎・藤吉によって制作されたものといわれていて,身の丈4.5メートル,首の長さ2.7メートルで,首を伸ばすと最高8メートル余りになるといいます.三重県の有形民俗文化財に指定されています.
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甕破り
No01 (164kb) No02 (136kb) No03 (139kb) No04 (141kb) No05 (112kb) No06 (147kb)
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菅公
No07 (194kb) No08 (162kb) No09 (140kb) No10 (140kb) No11 (106kb) No12 (138kb)
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岩戸山
No13 (211kb) No14 (195kb) No15 (206kb) No16 (207kb) No17 (187kb) No18 (215kb)
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大入道
No19 (217kb) No20 (184kb) No21 (177kb) No22 (49kb) No23 (211kb) No24 (147kb)
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参考資料: 四日市市史 第4巻資料編 文化財
四日市市史 第5巻資料編 民俗