浜松市中区鹿谷町・犀ヶ淵資料館 遠州大念仏
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2009年7月15日(水).浜松市中区鹿谷の犀ヶ淵資料館前の広場で,遠州大念仏が行われました.
念仏踊りは元来,平安中期の空也上人とか法然上人が,仏の教えを庶民にわかりやすく伝えるため,鉦や太鼓を打ち鳴らして念仏を唱えながら,踊りを踊ったことにあると云われています.
遠州大念仏は,元亀三年(1572)三方原の戦いで武田勢は武田・徳川勢に打ち負かされ,多くの戦死者の亡霊が無数のイナゴとなって農作物を食い荒らしたため,家康は僧宗円に命じて犀ヶ淵のほとりで,戦死者供養のため大念仏を行わせた事が始まりと云われています.
その後,多くの村で大念仏の集団が生まれ,主に初盆の家を廻り,死者の霊を供養するために念仏踊りを行っていました.ところが,それぞれの集団で踊りの演技を競ったり,新盆の家先で着到を争ったり,集団同士で喧嘩をしたり,一名「喧嘩念仏」とまで云われるようになり,何度も大念仏の禁止令が出されましたが,庶民の根強い信仰に支えられ,その後も受け継がれていきました.
しかし,明治の廃仏毀釈などで衰退し,大正時代には一時途絶えてしまいました.昭和に入り,浜松,浜北,天竜,磐田など80組の代表が集まり,大念仏を復活させようと,『正しく伝承』を基に,昭和五年犀ヶ淵の宗円堂で「遠州大念仏団」を結成し活動を始めました.戦後浜松市から遠州大念仏が無形民俗文化財に指定され,現在は「遠州大念仏保存会」として約70の団体が活動しています.

「お祭り見てある記」もご覧ください→「遠州大念仏
2007年の遠州大念仏の様子もご覧ください→「遠州大念仏
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盆踊り
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寺嶋組の大念仏
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滝沢組の大念仏と放歌踊り
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念仏踊りは右のサムネイル画像をクリックしてご覧ください
参考資料: 浜松市史
静岡県の年中行事
中部地方の民俗芸能4
受け継がれる遠州人の魂